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【入試最前線】2020(6)親子でギャップも 名より実の大学選びを

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 偏差値やブランドなどから同列の大学を並べた、関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館)やMARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)といった名称に保護者世代はなじみがあるだろう。だが近年、こうした序列が変わろうとしている。特色ある受験方式や、就職活動への面倒見の良さ、学べる内容など各大学が魅力を打ち出しており、名より実を選ぶ受験生と、旧態依然のイメージで選びがちな保護者との間で大学選びのギャップが生じることもある。

ランキングが多様化

 大学受験の関連書籍などを出版する「大学通信」常務取締役の安田賢治さんは「東大や京大といった一部のトップ校をのぞき、大学のランキングは多様化し、親世代の価値観では選びきれなくなってきている」と指摘する。特にそのギャップを大きく感じるのが工業系大学だという。

 昨年、大学通信がまとめた一般入試志願者が連続して増えている大学ランキングで1位となったのが、13年連続増の福岡工業大学。同ランキングの実就職率でトップを誇る金沢工業大学とともに、就職活動へのサポートが厚いことで知られる。「親世代ではそれほど考慮されなかった『面倒見の良さ』が、今の受験生の大学選びの大きなポイントになっている」

カタカナ学部の増加

 学部選びでも、親世代にとってなじみのない学部名が増えていることもあり、ギャップが生じがちだ。

 たとえば、立命館大学の食マネジメント学部(平成30年新設)。安田さんは「食の安心安全への関心が高まる現代ならではの学部でもある」。このほか、複数の大学で「グローバル」や「スポーツ」などを名称に盛り込んだ“カタカナ学部”も増加し、「親世代には、何を学ぶ学部なのか把握しづらいようだ」という。

 受験方式も多様化している。追手門大学が26年から行う「アサーティブプログラム・アサーティブ入試」は出願前の高校1年時から大学の職員と生徒が何度も面談や指導を行う育成型の受験方式で、大学で学ぶ意欲を高める。「受験に失敗してもなぜだめだったのか本人も理解でき、納得できるそう。大学入学後のミスマッチを防ぐことができることが大きい」という。

「大学選びで子離れを」

 わが子の大学受験に保護者が気をもむのは当然のことだ。しかし、安田さんは「大学受験は親離れ、子離れのチャンスととらえ、入学後は1人の大人として扱って」とアドバイスする。入学後の講義選びや単位の取得に口を出す保護者も増えているというが、いつまでも“子供扱い”していると、就活、婚活と親が介入し続けるはめになるかもしれない。   =(7)に続く

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