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世界的歌手が見たX JAPAN、YOSHIKIの“素顔”

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新作のPRで、YOSHIKI(右)とともに記者会見したサラ・ブライトマン(C)Ryota Mori
新作のPRで、YOSHIKI(右)とともに記者会見したサラ・ブライトマン(C)Ryota Mori

 クラシックと軽音楽の垣根を越えて活動する英歌手、サラ・ブライトマンが、5年ぶりとなる新作アルバム「HYMN~永遠(とわ)の讃歌(さんか)」を発表した。X JAPANのリーダー、YOSHIKI(ヨシキ)を客演に迎えた「ミラクル」が収録され、日本でも話題だ。世界的歌姫が、日本のカリスマ音楽家の“素顔”を明かす。

YOSHIKIの提案

 「ミラクル」は、X JAPANファンには彼らの公演の開幕曲としておなじみの一曲だ。

 「私は歌劇風の曲を作ってほしいと依頼したのですが、彼は『ミラクル』を推薦してきました」

 今回のアルバムは合唱を取り入れているのが特徴だが、「ミラクル」は合唱を生かすのにうってつけの素材だった。「制作方針を把握した上での提案」と満足そうに語る。「アイデアをぶつけ合って作品の質を高めることが大事。彼はまさに、それができる人材です」

 録音に当たってYOSHIKIは、ピアノ演奏で参加した。

LAコネクション

 これが、2度目の共演。初顔合わせは、「REPO! レポ」という米ロックミュージカル映画で、日本でも平成21年に公開された。YOSHIKIは映画音楽の制作統括と作曲の一翼を担い、サラは歌手の1人として録音に参加した。

 その準備のために通っていた米ロサンゼルスの予行演習用スタジオで、2人は毎日ように顔を合わせた。「彼は、いつも働いていました。仕事人間ね」。

 仕事をともにするのは初めてだったが、ブライトマンは、その働きづめの日本人が何者かを知っていたという。

 「YOSHIKIは、ロスでは知られた存在なんですよ。あそこの映画・音楽業界人は、お互い顔見知りで、YOSHIKIもその一員です」

 YOSHIKIが音楽家として、米西海岸に根を張っていることが伺える。「私は(忙しく世界を飛び回っているから)飛行機が家のようなものだけど、ロスにも家があるので知っているわけです」とブライトマンは笑う。

芸術家肌

 「彼の印象? 実に芸術家らしい音楽家、でしょうか」

 英国の大ヒットミュージカル「オペラ座の怪人」で主役を務めるなど、ブライトマンの経歴はミュージカル・スターから始まった。

 1984年には、同作や「キャッツ」など多数のロンドン・ミュージカルの音楽を手がけ、世界文化賞受賞者でもある作曲家、アンドリュー・ロイド・ウエッバーと結婚。

 90年に離婚して、「ミュージカル歌手では限界がある。音楽分野の“隙間”を狙おう」とクラシック音楽と軽音楽をまたがったような音楽表現に活路を見いだした。

 98年に伊テノール歌手のアンドレア・ボチェッリと2人で歌った「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」が世界で爆発的にヒットして一躍時の人になった。

 多くの芸術家と出会ってきた。「芸術家は誰もが皆、個性的。あえてYOSHIKIはと問われるなら、舞台に上がると一気に豹変(ひょうへん)するタイプ、でしょうか」

 2人は来年4月23、24日のブライトマンの横浜公演で共演する予定だ。

地球の声

 ブライトマンは2012年、民間宇宙飛行士として国際宇宙ステーションへ宇宙旅行に出ると発表して周囲を驚かせた。宇宙で歌う壮大な計画もあり、訓練を受けて15年に出発する予定だったが、同年「家族の事情」を理由に延期を発表した。「正直言って、この先、気持ちは変わっているかもしれない」と延期が中止に変わる可能性も示唆する。

 前作から5年の空白は、宇宙に行く準備をしていたからだが、延期になって地球に目を向けると、「誰も“地球の声”に耳を傾けていない」ことに気がついた。「作物が育つ音など地球のささやき声こそ賛美歌。私たちの心を癒す。そんな思いを形にしたのが、この作品です」と説明する。

 記者は、「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」が大ヒットしていた平成10年に来日したブライトマンに話を聞いたことがある。30代後半だったが「鈴を転がすような」とは、こさにこれかという愛らしい話し声だった。今は少しだけ貫禄が加わったが、別れ際、「また、20年後に会いましょう」と声をかけると「私、魔女みたいになっているかも」と少女のように笑った。(文化部 石井健)

 サラ・ブライトマン 英バーカムステッド出身。「オペラ座の怪人」他、数々の大ヒット・ミュージカルでの主役を経て、歌手デビュー。「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」が世界的に大ヒット。これまで出したCD、DVDの売り上げ枚数は計3000万枚超。バルセロナ五輪(1992年)、北京五輪(2008年)と五輪2大会で公式テーマソングを歌った、ただ一人の歌手。

 「HYMN~永遠(とわ)の讃歌(さんか)」 合唱を取り入れながら、ブライトマンらしい簡潔な美しさに回帰した作風になっている。代表曲「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」を歌い直しているのも話題。伊語の歌詞を自ら英訳し、「本来のスタイル」だという簡潔なピアノ伴奏で歌っている。CDのほかデジタル販売も。発売元はユニバーサルミュージック。

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