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中韓で深刻、ネットゲーム依存は病気か アジアに集中 WHOの「国際疾病」認定方針の波紋

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中韓で深刻、ネットゲーム依存は病気か アジアに集中 WHOの「国際疾病」認定方針の波紋

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 WHOのホームページなどによると、ゲーム障害は、日常的な活動などよりも優先してゲームに熱中するなどコントロールが利かない行動パターンで、悪影響が起きてもゲームを続けるなどの特徴があると定義される。ゲーム障害と診断されるのは、こうした症状が少なくとも12カ月続き、家族や社会、学習、仕事などに大きな影響を与えるほど十分に重症である場合だとしている。

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意見が紛糾

 WHOは、ゲーム障害を新たな疾病とすることで「各国政府が予防や治療、患者の社会復帰などの対策を決める際に考慮できるようになる」と期待する。

 近畿大学医学部の岡田章准教授は「食欲などを超える強さで、ゲームをどうしてもしたいという欲求を抱える人もおり、症状は深刻だ」と指摘。「これまで、診断をためらっていた本人や家族が積極的に医師に相談できるようになる」と国際的に疾病と認定される効果を評価した。

 ただ、一方で、ゲームを熱中するプレーヤーを支持してきた業界関係者らは複雑な心境だ。ガーディアンは2月5日付の特集記事(電子版)で、米英のゲーム産業の業界団体の関係者がWHOの方針について疑念を述べていると報じた。業界関係者や医療関係者の間では、ゲーム障害の症状を明確に定めるには研究が不十分だとの指摘が相次いでいるという。

 「ただでさえ、家庭や社会ではゲームを悪者にする風潮が世界的に高まりつつある。WHOの方針は、ネットゲームへの“魔女狩り”にもつながりかねない」

 米国のオンラインゲームを展開する企業幹部は、産経新聞の電話取材に対し、こう危機感をあらわにした。「ネットゲームは娯楽に過ぎないが、(ゲーム依存が)病気と認定されることで規制が厳しくなる可能性がある。行きすぎた規制を行う国が出てくる恐れもあり、われわれのビジネスに確実に影響してしまう」

 WHOの方針をめぐり、今後は医療、ゲーム業界の議論も熱を帯びそうだ。

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  • ブータンの首都・ティンプーで、インターネットのゲームで遊ぶ子供たち。ネットゲームは世界中に浸透している=2017年12月(ロイター)