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【防衛オフレコ放談】タイムリミットはあと3カ月 朝鮮有事対応は入り口で壁 「サボり」の歴史も払拭なるか

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タイムリミットはあと3カ月 朝鮮有事対応は入り口で壁 「サボり」の歴史も払拭なるか

防衛オフレコ放談更新
北朝鮮有事を想定し、政府が在韓邦人避難のために投入を検討している陸上自衛隊のCH47大型ヘリコプター 1/6枚

 米国の軍事行動などに伴う朝鮮半島有事は今後の北朝鮮の挑発の程度に左右されるが、早ければ来春との見通しが強まっている。つまりタイムリミットは最短で約3カ月。日本政府は有事にいかに対応するか検討を進めており、在韓邦人を避難させる非戦闘員退避活動(NEO)が難題となるが、入り口で壁が立ちはだかっている。各省庁が検討を怠ってきた「サボり」の歴史を払拭できるかも試される。(社会部編集委員 半沢尚久)

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とりつく島もない韓国政府

 韓国国内には仕事などを理由とする長期滞在の日本人が約3万8千人、観光などが目的の短期滞在が約1万9千人で計約5万7千人いる。米国人は20万人以上で、オーストラリア人やカナダ人も多いとされる。

 北朝鮮が弾道ミサイル発射や核実験で挑発をエスカレートさせれば米軍の北朝鮮への軍事攻撃とそれに対する北朝鮮の韓国攻撃などに発展する危険性が高まる。有事が不可避の情勢となれば政府は在韓邦人に退避を勧告し、早期に民間航空機で日本へ帰国させる。

 ただ、企業の駐在員や在韓日本大使館関係者、政府職員のうち一部はその後も韓国国内にとどまらざるを得ないとみられる。そうした邦人を有事が目前に迫った段階で緊急退避させなければならない一方、民間機は運航していない可能性が高く、自衛隊の輸送機や艦艇の派遣が不可欠となる。

 邦人退避に自衛隊を派遣するには韓国政府の同意が必要だが、同意を得られるメドは立っていない。

 政府高官は「韓国政府は同意に向けた協議を拒んでいる。とりつく島もない」と明かす。

日本以外もフラストレーション

 韓国政府が背を向けている相手は日本政府だけではない。在韓米軍を置く米国以外とはNEOに関する各国軍の活動について一様に協議を拒否しているというのだ。

写真ギャラリー

  • 米領グアムの基地を飛び立つ米空軍のB1戦略爆撃機(ロイター)
  • 九州周辺空域を飛行する米空軍のB1戦略爆撃機(上)と航空自衛隊のF2戦闘機(航空自衛隊提供)
  • 米太平洋軍がアジア太平洋地域で初めて同時展開する爆撃機3機種の1機、ステルス性能を持つB2戦略爆撃機=米領グアムのアンダーセン空軍基地(米軍提供)