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【2018平昌五輪】問題続きの五輪開催 今度は宿泊代「ぼったくり」高騰 観戦そっぽで閑古鳥?

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問題続きの五輪開催 今度は宿泊代「ぼったくり」高騰 観戦そっぽで閑古鳥?

2018平昌五輪更新
韓国高速鉄道の開通で江原道の宿泊施設は閑古鳥は鳴く恐れも 1/7枚

 開幕まで70日を切る平昌五輪で新たな問題となっているのが、宿泊代の「ぼったくり」だ。開催地の江原道・江陵市が遅まきながら撲滅に乗り出したという。約65兆ウォン(約6兆5000億円)と推算される経済効果にあやかろうと、江陵市などでは通常の5~8倍の宿泊代を設定する宿泊業者が横行。ぼったくりを嫌って多くの観光客が開催地周辺で宿泊せず、大量の「空室」が発生する悪影響が出る恐れがあるという。それでなくても高額なチケットも相まって韓国国民でさえ観戦をためらい、不振のチケット販売は決して好調とは言えない。11月末で販売率はようやく目標の52%に達したものの、これも政府の呼びかけに自治体が予算を組んで応じたためだとの見方もある。このままでは本当に“閑古鳥”が鳴く五輪になりそうだ。

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(※12月8日にアップした記事を再掲載しています)

 朝鮮日報が11月25日、江陵市のぼったくり撲滅を報じた。12月1日から作業部会を設置して取り締まるという。ソウル首都圏から約280キロ離れた五輪開催地だが、12月下旬に開通する高速鉄道(KTX)で仁川国際空港から江陵まで最短で2時間20分で行けるようになる。韓国鉄道公社は宿泊の負担なく気軽に五輪観戦ができるよう、KTXを江陵とソウル市内の清凉里間で午前1時まで運行させる方針という。江原道は1日に最大6万人の宿泊者を予測しているが、KTXの運行とぼったくりで、江陵市は最悪の場合「大量の五輪空室」問題が発生すると危機感を募らせていると報じられた。

 この事態は懸念で終わりそうもない。実際、中央日報は11月22日、「平昌に行きたいが…韓国国民、平昌五輪行きをためらう理由」という見出しの記事で、高い入場券価格と通常の6~8倍に高騰して「ぼったくり」とまで酷評される宿泊代、そして氷点下10度前後となる寒さの3点の理由を挙げた。

 同紙は具体例を紹介した。子供2人の4人家族が1泊2日で平昌五輪で人気種目のショートトラックを観戦する場合、まず入場券A席(55万ウォン=約5万5000円、子供は半額)で165万ウォン(約16万5000円)がかかり、実施される江陵アイスアリーナ近くのモーテルの宿泊代で40万ウォン(約4万円)。さらに交通費と食費がそれぞれ20万ウォン(約2万円)と想定すると合計245万ウォン(約25万円)の支出となる。

 平均的な月給が約324万ウォン(約32万円、雇用労働省発表)なのを考えると大変な出費だ。中央日報は「経費が掛かりすぎてテレビで見るしかないのか迷っている」と、この具体例のモデルとなった30代の会社員のコメントを紹介した。

 平昌五輪のチケット価格は2万~150万ウォン(約2000~15万円)で平均14万ウォン(約1万4000円)。中央日報によると、チケット価格は国際オリンピック委員会との協議を経て策定。2014年ソチ五輪の1万8000~184万ウォン(約1800~約18万円)と同水準で設定したとするが、韓国内では当初から「高すぎる」と批判が出ていた。

写真ギャラリー

  • 韓国の康京和外相(右から3人目)をはじめ、日米の関係者に李熙範平昌五輪組織委委員長(右端)は準備状況を説明(AP)
  • 準備が進む平昌五輪施設だが、会場が観客で満員になるかは疑わしい(AP)
  • 試運転が行われている仁川国際空港と江陵を結ぶ高速鉄道。12月下旬に開通の予定(AP)
  • 広報大使を務めるキム・ヨナさん(左)とマスコットのスホランだが、平昌五輪の人気は低迷したまま(ロイター)
  • 平昌五輪のアルペン競技会場(ロイター)
  • 多額の建設費用がかかった平昌五輪のそり競技会場(AP)