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【経済インサイド】明治「カール」東日本で販売終了の要因を徹底分析 スナック戦争に負けてコンビニの棚から追いやられ…

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明治「カール」東日本で販売終了の要因を徹底分析 スナック戦争に負けてコンビニの棚から追いやられ…

経済インサイド更新
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 明治が今夏、スナック菓子「カール」の東日本での販売を終了する。登場からほぼ半世紀。5月に終了を電撃発表して以降、スーパーなどでは品薄が相次ぎ、ネット上では惜しむ声があふれる。なぜカールは販売終了に追い込まれたのか-。

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 大手スーパーのライフコーポレーションでは、明治が5月25日に東日本での販売終了を発表して以降、カールの販売数量が約4倍に跳ね上がった。6月も「売り切れが続いている」(広報担当者)という。

 同様に、いなげやでも「商品を出せば、その日のうちに売り切れてしまう」(広報担当者)状態だ。

 ツイッターなどSNS(会員制交流サイト)では「寂しすぎる!」「カールおじさん、今までありがとう」などと、販売終了を惜しむ投稿であふれている。

 カールの販売は、中部地方以東で8月生産分を最後に終了する。具体的には三重県、愛知県、岐阜県、福井県から東では買えなくなる。流通在庫などの状況にもよるが、現在の人気を考えれば、9月には東日本の店頭からは消える見通しだ。

 カールの生産拠点は全国5カ所にあり、うち大阪工場(大阪府高槻市)など4カ所では8月に順次製造を打ち切る。9月以降はグループ会社、四国明治の松山工場(松山市)の生産だけになる。西日本では「チーズあじ」「うすあじ」の2品に絞り販売を続ける。

 カールはトウモロコシを主原料にしたスナック菓子で昭和43年の発売だ。農作業着のキャラ「カールおじさん」が、ほのぼのとした雰囲気で親しまれ、CMで流れた「それにつけてもおやつはカール♪」のキャッチフレーズとともに家庭に浸透した。

 最初に発売された味は「チーズ」と「チキンスープ」の2種類で、「菓子は甘い」というイメージを崩した。46年には関西の人にも喜んでもらおうと、鰹だしをベースにした「うすあじ」が発売された。その後も多様な味が発売され、平成5年には「チョコカール」も登場した。

 多様な種類は味だけではない。10年にはスティック型のカール「スティックチーズ」が発売された。カールは文字通り「くるりとした形」のイメージから名付けられただけに、スティック型の発売は同社内でも議論があったという。

 13年には受験生応援商品として、“試験に受かる”をもじった「うカール」が登場するなど、累計200種類を超えるカールが発売され親しまれた。

 ただ、ポテトチップスなどジャガイモ系の菓子に押され、1990年代には190億円程度あった年間の売り上げは徐々に減少。平成28年度(2016年度)は、最盛期のほぼ3分の1にあたる60億円にまで売り上げが減少していた。

 このため、明治は3年前からブランドの存続について検討に着手。販売の全面終了も一時、社内で取り沙汰されたが、「歴史ある商品」(広報担当者)であることを考慮し、西日本での販売継続に至った。ただ、西日本でも「カレーあじ」「大人の贅沢カール」などの販売は終了する。

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  • カールチーズあじ
  • カールカレーあじ