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【政界徒然草】お公家集団・宏池会(岸田派)で内紛の兆し 林芳正前農水相が衆院鞍替え&総裁選に意欲 岸田外相との距離もジワリ…

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お公家集団・宏池会(岸田派)で内紛の兆し 林芳正前農水相が衆院鞍替え&総裁選に意欲 岸田外相との距離もジワリ…

政界徒然草更新

 自民党岸田派(宏池会)で座長を務める林芳正前農林水産相=参院山口選挙区=が、衆院へのくら替えと党総裁選への再挑戦に意欲を示し始めた。幅広い政策に通じる林氏には一部で待望論があるものの、同派会長の岸田文雄外相=衆院広島1区=は安倍晋三首相=衆院山口4区=の後継となる「ポスト安倍」の有力候補とされている。「岸田政権」を目指す岸田派議員らは、林氏の突然の意欲表明に困惑を隠せないでいる。

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 林氏は5月11日夜、都内のホテルで自身の政治資金パーティーを開き、挨拶で塩川正十郎元財務相から「空を眺めて雲を読んでいる人間は種をまけない」と教わったエピソードを紹介。天候の悪化を恐れて種まきの時期を決められないでいると、いつまでたっても作物を収穫することはできないという意味だと解説した。そして、自身の政治信条についてこう述べた。

 「決断をするのがわれわれ政治家の仕事だと肝に銘じてやっている。間違うかもしれない。早すぎるかもしれない。しかし、早すぎて怒られる方が、遅すぎて何もしなくて怒られるよりはいい。私はそう思っている」

 何に関する決断かは明確にしなかったが、親交がある議員の一人は「『決断』はくら替えを意味しているに違いない。意欲を示したのだろう」と推測する。

 というのも、林氏の地元・山口県は安倍首相以前にも、岸信介、佐藤栄作両元首相らを輩出した「保守王国」。地方議員らは防衛相や経済財政政策担当相などを歴任した林氏に対し「山口県が安倍氏の次に輩出する首相候補は林氏だ」と期待を寄せているという。

 林氏が思わせぶりな発言をしたのは、これが初めてではない。

 4月21日に都内で行った講演では、総裁選への再挑戦について「一度チャレンジしたときの仲間とは今でもいろいろと意思疎通を図っている。まだ『金輪際やらない』と言っているわけではない」と含みを持たせた。

 さらに「『そのためにはくら替えしたほうが有利ではないか』と東京でも地元でも言われる。そういう有権者、特に地元の皆さんの声は常々大事にしていきたい」とも述べている。

 「岸田政権」の実現を目指す岸田派議員の間には、林氏の突然の意欲表明に動揺が広がっている。派閥会長の岸田氏は、谷垣禎一幹事長や石破茂地方創生担当相と並ぶ「ポスト安倍」候補の一人。林氏がくら替えし、派内で次期首相候補を同時に2人抱えることになれば「派内のパワーバランスが崩れる」(若手)おそれがあるからだ。

 また、林氏のパーティーは図らずも岸田派の若手議員による勉強会「宏池会を語る会」の初会合と日時が重なり、岸田氏は林氏のパーティーを欠席、林氏は勉強会を欠席した。勉強会は「ポスト安倍」に向けて岸田氏の存在感を高め、派閥の結束を強化する狙いもあっただけに、足並みの乱れと取られかねない。

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