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【防衛最前線・総集編(中)】海自の装備を一挙公開! 護衛艦いずも、P3C、潜水艦けんりゅう…

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海自の装備を一挙公開! 護衛艦いずも、P3C、潜水艦けんりゅう…

防衛最前線・総集編(中)更新

 これまで「防衛最前線」で紹介した装備を3回で振り返る。2回目は、中国や北朝鮮の脅威と直接対峙する機会が多い海上自衛隊に焦点を当てる。

<< 下に続く >>

護衛艦いずも

 平成27年3月、海上自衛隊の護衛艦「いずも」が就役した。中国各紙は「準空母」と呼び、日本の「右傾化」を証明するものだと難じた。中国国防省も「日本は歴史から学び、自衛政策を守り、平和発展の道を歩むとの約束に従うべきだ」と批判した。

 これに対し、日本政府は、いずもが空母であることを否定している。攻撃型空母とは、敵を攻撃する戦闘機を搭載する能力を有していなければならないが、いずもはF35など垂直発着可能な戦闘機を艦載できる設計にはなっていない。

 とはいえ、いずもはヘリコプター5機が同時に離着陸できる巨大甲板を有する海自最大の艦船。さまざまな場面で活躍が期待されている。

 同じヘリ搭載型護衛艦は「ひゅうが」と「いせ」が就航しているが、乗員以外の収容可能人数はひゅうが型が約100人であるのに対し、いずもは約450人。日本国内で大規模災害が発生した際は避難所として機能し、緊急時の在外邦人輸送にも役立つ。

 他の護衛艦やイージス艦とともに編成される護衛隊群の中枢艦となるいずもは、最新鋭のC4Iシステムで優秀な“司令塔”となる。大量の陸上自衛官を輸送することもでき、水陸両用作戦など陸海空自衛隊が連携する統合任務の中核を担うことも可能だ。

P3C哨戒機

 P3C哨戒機は、かつて「対潜哨戒機」と呼ばれたように、日本周辺海域を航行する潜水艦の警戒・監視が主要な任務だ。

 捜索用レーダー、熱源を探知する赤外線暗視装置、鉄の塊である潜水艦が航行することで生じる磁場の乱れをつかむ磁気探知機(MAD)、敵が発する電波を手がかりに位置を特定する電波探知装置(ESM)、そして海中に投下し潜水艦のスクリュー音をとらえる音響探知機(ソノブイ)。ハイテク機器を駆使して敵潜水艦を追い詰めるP3Cだが、海自関係者は「最後は人間の目がものを言う」と口をそろえる。

 訓練では海自の潜水艦が“敵”としてP3C部隊と攻防戦を繰り広げる。海自の潜水艦乗組員は「日本のP3C部隊は世界一いやらしい部隊だ。米国の部隊と比べても、逃げるのが難しい」と明かす。P3Cパイロットは「一度発見した潜水艦を見失うなんてことがあれば、恥ずかしくて基地に帰れなくなる」と語る。

 P3C部隊は2人のパイロットのほか、警戒・監視に必要な情報を集約して指示を出す戦術航空士(TACCO)、音響やレーダーなどを分析する対潜員ら11人で構成される。このチームワークで敵潜水艦を捜索し、追い詰め、有事となれば攻撃する。

 海自はP3Cの後継機として最新鋭国産哨戒機P1の導入を進めているが、約70機の入れ替えが完了するまでは四方の海に目を光らせ、耳を澄まして敵の動向を探ることになる。