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【防衛最前線・総集編(上)】10式戦車、オスプレイ、水陸両用車、多用途ヘリUH60…陸自の最新装備を一挙公開!

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10式戦車、オスプレイ、水陸両用車、多用途ヘリUH60…陸自の最新装備を一挙公開!

防衛最前線・総集編(上)更新

 UH60JAは、衛星利用測位システム(GPS)や航路を維持させる慣性航法装置を装備しており、自機の位置を正確に把握できるか。航法気象レーダーにより雷雲などを避けることも可能だ。エンジンに異物が混入しないための空気吸入口(エア・インレット)には特殊フィルターも備え付けられている。

 とはいえ、最後に求められるのはパイロットの技量になる。あるUH60パイロットは「局地的な突風を予測してエンジン出力を調整するためには風を読むことが必要だ。木の揺れや機体の揺れなどを瞬時に判断して突風に備えなければならない」と、操縦の難しさを説明する。

 最新ハイテク機器を搭載したヘリコプターと熟練パイロットの勘。この2つのいずれかが欠けても、円滑な救助活動は成り立たない。

軽装甲機動車

 安全保障関連法が成立したことにより、自衛隊は国連平和維持活動(PKO)や人道復興支援で、新たに治安維持や停戦監視も行えるようになる。これまでの施設整備や選挙監視を中心とした活動とは異なり、散発的な襲撃に遭わないとはかぎらない。陸自の軽装甲機動車は、こうした任務には欠かせない装備といえる。

 軽くて小型の装甲車として開発され、平成14年度に部隊配備を開始。すでに約1700両が配備されており、隊員からは「ラブ」(LAV:Light Armored Vehicle)の愛称で親しまれる。時速100キロ以上で素早く移動でき、装甲で覆われているため小銃による攻撃にも一定程度耐えられるほか、5・56ミリ機銃弾や対戦車誘導弾も装備できる。

 導入のきっかけとなったのは冷戦の終結だった。旧ソ連軍による着上陸侵攻を想定した戦車中心の対機甲戦重視の編成を見直し、ゲリラや特殊部隊に備えるため、装備をコンパクトにする流れの中で配備されたのがLAVだ。

 市街地を中心としたテロ掃討作戦では、隊員の安全確保を図りつつ迅速に現場へ駆け付けることが必要となる。装輪装甲車や装甲戦闘車とは異なり輸送機や大型ヘリCH47で空輸することもできるため、政府は島嶼防衛にも活用できるとしている。

(政治部 石鍋圭)