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【防衛最前線・総集編(上)】10式戦車、オスプレイ、水陸両用車、多用途ヘリUH60…陸自の最新装備を一挙公開!

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10式戦車、オスプレイ、水陸両用車、多用途ヘリUH60…陸自の最新装備を一挙公開!

防衛最前線・総集編(上)更新

 平成26年10月にスタートした「防衛最前線」のコーナー。これまで紹介した防衛装備を3回で振り返る。初回は陸上自衛隊に焦点をあてる。

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10式戦車

 10式戦車は陸自戦車としては4代目。日本企業約1000社が製造に参加する純国産の最新鋭戦車だ。平成24(2010)年に正式採用されたことから「10式」と命名され、「10」は「ひとまる」と読む。

 最大の特徴は「頭脳」と「身軽さ」だ。陸自戦車としては初めて、C4Iシステムを搭載した。これにより、他の戦車や普通科(歩兵)部隊と情報を共有し、瞬時に味方と敵の位置を識別して連携の取れた作戦行動が可能になる。

 C4Iとは「指揮(Command)」「統制(Control)」「通信(Communication)」「Computer(コンピューター)」「情報(Intelligence)」の頭文字をとったもので、現代戦には欠かせない機能だ。

 旧ソ連による北海道侵攻を想定した冷戦時代と異なり、現在は中国による海洋進出や北朝鮮による核ミサイル攻撃が主要脅威となり、戦車の重要性は低下したと指摘する声もある。

 しかし、万が一に備えるのが自衛隊の役割だ。ロシア陸軍による極東地域での演習頻度は再び高まっており、高性能戦車を配備することにより抑止力を高める役割を担っている。

垂直離着陸輸送機V22オスプレイ

 固定翼機であればスピードが出るが、垂直離着陸はできず、滑走路や海上に降りなければならない。ヘリコプターであれば空中に静止するホバリングが可能だが、素早く目的地点にたどり着くことはできない。

 固定翼機とヘリの長所を生かし、短所を解消したのが、陸上自衛隊が導入を計画する垂直離着陸輸送機V22オスプレイだ。陸自は平成30年度までに17機購入し、南西諸島防衛のため新設する「水陸機動団」を輸送するため、佐賀空港(佐賀市)に配備する方針だ。尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む南西諸島は中国の領土的野心にさらされており、これに対処するためオスプレイが必要になる。

 通常は固定翼モードで飛ぶため、陸自が保有する大型輸送ヘリCH47と比べ、速度は2倍の約520キロ。航続距離は約4倍で、素早く現場に要員や資材を運び込むことができる。離島が他国軍に占拠された場合は、航空自衛隊の戦闘機による衛星誘導爆弾JDAMや、海上自衛隊の対地射撃などで敵を制圧。陸自の水陸両用車AAV7とともに着上陸を目指す。

水陸両用車AAV7

 陸自は、平成30年3月末までに「水陸機動団」を新編するのに合わせ、米国から水陸両用車AAV7を52両調達する方針だ。

 AAV7の全高は約3・3メートル。敵から身を隠すため、水上運航時は約1・8メートルが水中に沈む。日本の離島が武装漁民や他国軍に占拠された場合、海上自衛隊の「おおすみ」型輸送艦に搭載されたAAV7が洋上から離島を目指し、上陸後は後部扉から飛び出した隊員が速やかに橋頭堡(きょうとうほ)を築く。水陸機動団とAAV7は、これまで自衛隊になかった海兵隊機能を担う。