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【プロ野球通信】DeNA・山崎康はプロの鑑だ! 母親思いでファンサービスもバッチリ…新人王最有力に

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DeNA・山崎康はプロの鑑だ! 母親思いでファンサービスもバッチリ…新人王最有力に

プロ野球通信更新

 シーズン終盤、優勝の行方とともに注目を集めるのが個人タイトル争い。新人王は8勝(9月3日現在)を挙げている巨人の高木勇人、新人最多記録の34セーブ(同)のDeNA・山崎康晃の一騎打ちの気配が濃厚だ。

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 8月は2連敗など苦しんだ高木は先発の分有利だが、残り1カ月で勝ち星を伸ばすには打線の援護が頼りになる。山崎康はセーブが付く状況する必要があるため、チーム力も影響してくる。山崎康が選ばれれば、チームでは2000年の金城龍彦(現巨人)以来だが、「高木さんでしょう。僕は結果を残せればいいです」と控えめだ。

 両者とも実力以外に、キャラクターも面白い。高木はお立ち台でアピールポイントを聞かれ「僕は僕です」と答え、勝利のごほうびに「寮のオムハヤシが食べたい」とリクエストするなど天然ぶりが際立つ。

 一方の山崎康はフィリピン出身の母、ベリアさんにウイニングボールをプレゼントするのが定番。初セーブ、節目のセーブ、新記録など「お母さんに“ありがとう”の言葉を添えて贈りたい」と親孝行キャラが確立されている。

 実はそんな山崎康、ファンサービスでも超新人級なのだ。

 本拠地の横浜スタジアムでは試合前、内野席の観客に選手たちがズラリと並んでサインする光景が日常。山崎康はほぼ毎試合で“登場”しており、ときにはスタジアムの外まで出てサインに応じることもある。

 それどころか、甲子園や東京ドームなど他球団の球場でも惜しげもなくサイン。チーム関係者は「相手チームのファンからも声をかけられています。間違いなくうちではもっともサインしている選手、今でいう“神対応”ですね」と話す。

 毎日ブルペンに待機し、精神的に厳しい状況での登板になる抑え投手。それでも本人は「わずか2、3秒のこと。それで疲れるわけでもないですし、サインして喜んでもらえるなら僕もうれしい」と、とこまでも“いい人キャラ”である。

 これは小学生のころの原体験が影響している。森本稀哲(現西武)にサインをもらったことが「本当にうれしくて忘れられない思い出になった」からだという。

 今季は与田剛(中日)の持つ新人のセーブ記録31を抜き、自ら「小さな大魔神になります」と宣言した。その活躍は目覚ましいが、来季の“反動”も心配されている。

 山崎康の特徴は極端なクロスステップ。左足を普通より3足分ほど右側寄りに踏み込むことで、投げ込む上体がねじれる。球の出どころが見えづらいため、特に右打者には効果的といわれる。

 ただし、これはもろ刃の剣でもある。DeNAの川村投手コーチは春季キャンプの時点から「クロスステップは体への負担が大きい。今は変えないほうがいいが、年齢を重ねたり疲れたときにどう影響するか」と心配を口にしていた。DeNAは昨季も新人だった三上が21セーブを記録。しかし勤続疲労がたたったのか、今季はキャンプ中に右肘の違和感を訴えて離脱。復帰は8月まで遅れた。

 山崎康は新人王を獲り、来季も“ハマの守護神”としてマウンドに君臨しているだろうか。(芳賀宏)