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自公、都議選で選挙協力、思惑一致も不信と不満が交錯

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 自民党東京都連と公明党都本部は近く、7月4日投開票の都議選と10月までに行われる衆院選の協力に関する協定を締結する。背景には都議会第1党の奪還を目指す自民と、国政選で落ち込む比例得票数の底上げを目指す公明との思惑の一致がある。一方、前回都議選で地域政党「都民ファーストの会」を支援した公明への自民の不信は拭いきれていない。公明にも自民の協力姿勢に不満があり、協定の効果は不透明だ。

 「できるだけ早く結びたいが、大きな組織同士の協力関係になるため、しっかりとデュー・プロセス(適正な手続き)を踏むということだろう」

 自民都連会長の鴨下一郎元環境相は25日、協定締結について記者団にこう述べた。日程が近い都議選と衆院選は同日実施の可能性もあり、協定締結には「自公共倒れ」への危機感が透ける。

 平成29年都議選で公明は自民との連携を解消し、当時、人気絶頂だった小池百合子知事が特別顧問を務める都民ファの候補を推薦。「小池旋風」を前に自民は過去最低の23議席に落ち込み、都議会第1党の座を都民ファに譲った。自民にとって創価学会という盤石な支持基盤を持つ公明票は「垂涎(すいぜん)の的」だが、都連関係者は「公明との選挙協力に疑心暗鬼になっている人もいる」と打ち明ける。

 一方、公明は「うちは票の持ち出しばかり」(幹部)との不満を募らせてきた。都議選では、自公が競合しない選挙区で全面的に自民候補を支援する分、衆院選の比例東京ブロックで一定の「見返り」を求めてきたが、期待通りの票数に至っていないのが実情だ。

 全国レベルでは21年衆院選で800万票を超えた比例での得票が24年衆院選で711万票に減少。29年衆院選は700万票を割り込んだ。公明内には「自民支持者の票はほとんど回ってきていないのではないか」といぶかる向きもある。

 それだけに今回の協定締結に関しては「衆院選でどれだけの票を出せるかが重要」(公明幹部)として、自民都連に具体的な取り組みを求めてきた。

 公明側の意を受け、自民都連は今月16日の会合で、公明への投票に協力できそうな支持者の名簿提出を都議に指示した。都連幹部は「みんな嫌だろうが仕方ない」とこぼすが、公明との選挙協力が実現しなければ前回都議選と同じ轍(てつ)を踏むことにもなりかねない。別の都連幹部は「不満を言っている余裕はない。次期衆院選につなげるためにも自公で連携し、都議会第1党を取り戻すことが先決だ」と語った。(広池慶一、力武崇樹)

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