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野田元首相が予算委に 野党、五輪混乱や菅首相長男問題で攻撃

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衆院予算委員会で質問する立憲民主党・野田佳彦最高顧問=15日午前、国会・衆院第1委員室(春名中撮影)
衆院予算委員会で質問する立憲民主党・野田佳彦最高顧問=15日午前、国会・衆院第1委員室(春名中撮影)

 立憲民主党などの野党は15日の衆院予算委員会の集中審議に野田佳彦元首相らを投入し、東京五輪・パラリンピック組織委員会の会長人事をめぐる混乱や菅義偉(すが・よしひで)首相の長男が関与したとされる総務省の接待疑惑を重ねて追及した。首相は17日から始まる新型コロナウイルスのワクチン接種を契機に、低迷する内閣支持率の回復に結び付けたい考えだが、野党は出はなをくじこうと躍起になった。

 「党首討論のつもりで質問をしたい」

 新旧首相同士の直接対決の冒頭、野田氏はこう意気込みを語り、組織委会長の辞任を表明した森喜朗元首相の女性蔑視ともとれる発言などについて「海外からも『日本はこんな国だったのか』と信用にかかわる問題になっており、今や国益を大きく損ねている」と批判を浴びせた。

 野田氏は、首相が政府と組織委は別組織だとして森氏の進退への言及を避けてきたことに関しても「森氏の首に鈴をつけられるのは首相しかいなかった。もっと早く動いていればこんな迷走はしていない」と指摘。首相は「人事なので、(進退に関する)発言はすべきではないと思っていた」と防戦に追われた。

 また、総務省幹部の接待疑惑では、立民の今井雅人氏が、同省幹部と放送事業会社の東北新社に勤務し、衛星放送子会社の役員を兼ねる首相の長男との関係性について「(接待や金品の贈答を禁じる)利害関係者ではないか」と繰り返し質問した。同省の原邦彰官房長は「疑義があることは否定できない」と答えた。

 政府・与党は医療従事者に対するワクチンの先行接種が17日から始まるのを踏まえ、「どんなことも『菅首相が悪い』といわれてきたが、ワクチンを打ち始めれば雰囲気は変わる」(自民党幹部)として、支持率低迷からの反転攻勢を探り始めている。しかし、国会で追及を受け続ける組織委の混乱や、首相の身内が関与する接待疑惑が足かせとなっている。

 立民は接待疑惑などの調査結果が出なければ、政府が年度内の成立を目指す令和3年度予算案を人質に取る構えもみせる。今井氏はこの日、首相に「予算委をやっている間に結果を出してもらわなければ採決はできない」と啖呵(たんか)を切った。17日に改めて開かれる集中審議でも追及を強めるとみられ、攻防は一層激しさを増している。(永原慎吾)

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