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「小池旋風」再び襲来か…得意の対立構図生み出す 警戒強める自民

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報道陣の取材に応じる東京都の小池百合子知事=11日午後、都庁
報道陣の取材に応じる東京都の小池百合子知事=11日午後、都庁

 女性蔑視ともとれる発言で東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が辞意を固める中、自民党が東京都の小池百合子知事の言動に神経をとがらせている。小池氏が森氏に厳しい世論に乗じて好感度を高めることになれば、7月の東京都議選や秋までに行われる衆院選で「小池旋風」が再び巻き起こり、後塵(こうじん)を拝する懸念があるためだ。

巧みな選挙戦術「痛打」浴びた過去

 自民が警戒を強めるきっかけとなったのは、小池氏が国際オリンピック委員会(IOC)と日本側との4者会談を欠席する意向を明らかにした10日の発言だ。

 「今ここで開いても、あまりポジティブな発信にはならないと思うので、私は出席することはない」と述べた上で、「女性蔑視」発言の影響に関しても「開催都市の長として残念に思う」と強調し、森氏を突き放した。小池氏からの「辞任勧告」とも受け取れ、森氏の進退に関し言及を避けていた政府・与党との対立構図を作った形だ。

 自民が神経をとがらせているのは、小池氏がかねて選挙戦術として対立構図の設定を得意としており、実際に痛打を浴びたことがあるからだ。

「政局の鬼…森氏の心、折りにきた」

 平成28年の都知事選で小池氏は、「都議会のドン」と呼ばれ、長年にわたり都政に影響力を及ぼしてきた自民長老都議らを批判して圧勝。その勢いに乗じて29年の都議選では、自ら率いた地域政党「都民ファーストの会」が都議会第1党になる旋風を巻き起こした。

 小池氏が希望の党代表として野党勢力に結集を呼び掛けた同年の衆院選は、リベラル系を「排除する」との発言で失速しなければ躍進していたとみる向きは多い。

 今年は都議選と衆院選が控えるだけに、自民には小池氏が森氏を突き放した勢いで攻勢に出てくることに危機感がある。あるベテラン議員は「小池氏はずるい。政局の鬼だ。森氏の心を折りにきた」と語る。

調整の重責「返り血」浴びる可能性

 とはいえ、小池氏が「返り血」を浴びる可能性もある。森氏は政財界や競技団体、関係省庁、世界の要人とパイプがあり、五輪関連の調整を一手に担ってきたとされる。新型コロナウイルス禍の五輪は課題が山積しており、森氏の辞任によって開催が困難となれば、「開催都市の長」である自らの責任問題にも発展しかねない。(沢田大典)

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