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衆院埼玉14区 上田前知事、候補者調整に「豪腕」

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 次期衆院選埼玉14区での立憲民主、国民民主両党の候補者一本化で、国民民主党会派に所属する上田清司参院議員(前埼玉県知事)が存在感を発揮している。無所属での出馬を模索していた元職、鈴木義弘氏(58)の後ろ盾となり、党の公認決定を側面支援した。別の候補の擁立を検討していた立憲民主党側には不満もくすぶるが、上田氏の集票力や知名度の高さは無視できず「『上田案件』であれば、わが党が譲らざるをえない」(中堅市議)との観測がもっぱらだ。

 鈴木氏は小池百合子東京都知事が率いた旧希望の党の結党メンバーの一人で、前回衆院選で同党から14区に出馬、落選した。次期衆院選に向けて無所属で活動していた鈴木氏に対し、国民民主党入党の橋渡しをしたのが上田氏だった。

 一方、立憲民主党は、新人で司法書士の石塚貞通氏(53)擁立の準備を進めていたが、鈴木氏の公認決定によって手続きは頓挫している。

 前回衆院選で千葉7区に旧立憲民主党公認で出馬した石塚氏は、埼玉14区への国替え出馬を希望し、昨年10月から地固めに着手していた。このため、立憲民主党埼玉県連の一部には「石塚氏の擁立を決めるべきだ」との意見もあるが、そうした機運は乏しい。理由は上田氏の存在だ。

 知事を4期務めて参院議員に転身した上田氏は、依然として埼玉県内で強い影響力を持つ。大野元裕知事が初当選した令和元年8月の知事選で、当初は優勢と目されていた対抗馬の与党推薦候補を抑えることができた理由の一つが、上田氏による全面支援だった。次期衆院選で自民党に挑む野党陣営にとって、上田氏と良好な関係を維持したいという計算が働くのも無理はない。

 ただ、上田氏の「豪腕」は、立憲民主、国民民主両党の地方組織の間にきしみも生じさせかねない。

 鈴木氏の公認決定をめぐり、県内に地盤を持つ立憲民主党の国会議員の一人は「国民民主党から『候補を立てる』という連絡が一切なかった。信義に反する」と不快感を示す。国民民主党県連幹部も「公認は県連の頭越しに決まった」と語り、上田氏主導の擁立劇に困惑を隠さない。

(竹之内秀介)

 ■立候補予定者(敬称略)

 ▽埼玉14区(3人)

三ツ林裕巳65 内閣副大臣 自現

田村  勉73 元長瀞町議 共新

鈴木 義弘58 元県議   国元

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