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衆院の喫煙ブース 新型コロナ禍で強まる風当たり

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国会・衆議院内の喫煙所 =1日午後、国会内
国会・衆議院内の喫煙所 =1日午後、国会内

 国会議事堂の衆院本会議場入り口付近にある2つの喫煙ブースに対する風当たりが強まっている。もともと非喫煙議員らが設置に批判的だった上、新型コロナウイルスの感染防止対策の観点からも問題視されるようになったからだ。

 「本会議前後となれば、マスクを外して喫煙しながら話し込んでいる議員や記者たちが数多くいる。感染拡大防止対策、どのようにしているか」

 国民民主党の伊藤孝恵参院議員は1月28日の参院予算委員会でこう述べ、喫煙ブースのコロナ対策をただした。答弁に立った衆院幹部職員は「入り口には喫煙時には適切な距離を保つことや間近で会話や発声することを避けていただくこと等の注意喚起の掲示を行っている」と説明した。

 だが、実際は議員や政党・国会職員、SP(警護官)、記者らが喫煙しながら近距離で会話する光景が日常的に繰り広げられている。参院側の公共スペースには議員向けの喫煙所がなく、衆院側に頻繁に「遠征」する参院議員もいる。

 政府の新型コロナ感染症対策分科会は昨年10月にまとめた提言で「喫煙所での感染が疑われる事例が確認されている」と指摘した。

 そもそも昨年4月に全面施行された改正健康増進法は平成29年3月の政府原案で、国会は「屋内禁煙(喫煙専用室設置も不可)」だった。しかし、自民党などでの事前審査を経て30年3月に国会に提出した段階で「原則屋内禁煙(喫煙専用室内でのみ喫煙可)」に変わり、学校や行政機関よりも規制が甘くなった。

 法律を制定し、他者に厳しい規制を課した国会側の受動喫煙対策が緩いのは筋が通らないとして、喫煙ブース撤去を求める声は非喫煙議員を中心に以前からあり、コロナ禍で感染防止対策上の要請が加わった形だ。国会議員が「密」を作り出しているとして「喫煙ブースは二重の意味で問題がある」(野党幹部)との声が上がっている。(原川貴郎)

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