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自民・甘利氏インタビュー詳報 コロナ後の世界「あらまほしき姿」描く

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インタビューに答える自民党の甘利明税調会長=3日、東京・永田町の衆院第2議員会館(酒巻俊介撮影)
インタビューに答える自民党の甘利明税調会長=3日、東京・永田町の衆院第2議員会館(酒巻俊介撮影)

 この度、自民党政調会で立ち上がる「新国際秩序創造戦略本部」の座長に就任することになりました。

 「新国際秩序創造」というのは、新型コロナウイルスの長いトンネルを抜けた先の国際社会の景色を、あらまほしき(あってほしい)姿に近づけようということです。トンネルを抜けた先に日本は何ができるか。そのためには、世界で日本が不可欠な存在になることを戦略的に構築していくことが重要になります。

 私は経済安全保障という概念を最初に政界に持ち込んだ人間だと自負しています。会長を務める自民党の「ルール形成戦略議員連盟」ではハイテク分野をめぐる米中の競争激化などを懸念して、米国の国家経済会議(NEC)を参考にした組織の新設を提言し、4月には国家安全保障局に経済班が設置されました。

 経済を外交のツールや覇権の武器として使う「エコノミック・ステートクラフト」は常態化しています。世界全体がアナログ社会からデジタル駆動型社会に大きく変わるときに、そのトップをどこが担うかという戦いになっていきます。

 民主主義の価値をベースとした世界の新たなデジタルインフラができることが望ましいけれど、必ずしもそうはいきません。中国を中心とした権威主義陣営と米国などの民主主義陣営との覇権争いが激化してくる。

 米国が弱まり、中国が台頭する中で、日本は米国や欧州などをつなぐ役割をすべきだが、誰にも相手にされなければ、つなぎ役ができません。そうならないためにも、自民党政調会は「ビッグピクチャー」を掲げる必要があります。

 日本は、経済安全保障に対して人ごとです。諜報・インテリジェンスはスパイ映画の世界ではなく、産業界そのものです。サイバーセキュリティーについても、日本は破られないことに全精力を使う。しかし、米国では破られた場合の被害の極小化をシミュレーションしている。

 米国も欧州連合(EU)も、世界最高水準とされる米国立標準技術研究所(NIST)にサイバー防御基準をそろえてきています。米国政府の納入先ではそういう高い基準が求められ、日本の企業も関係ないとはいえなくなるんですよ。そうしなければ、サプライチェーン(供給網)から外される危険性も出てきます。

 岸田文雄政調会長は当初「戦略本部ではなくプロジェクトチーム(PT)でお願いします」といってきた。しかし、極めて大きな構想なので戦略本部としました。本部長は岸田さんが就任します。控えめな人だが、「ポストコロナ」の絵図を描きたいのならどんどん前に出ればいい。

 政府や自民党に世間から厳しい声を頂くが、自粛などのストレスもあって矛先は政治家にならざるを得ない。ただ政治の評価は歴史を振り返って、あの時の選択は正しかったと思われればいい。安倍晋三首相もそのつもりでやっています。

 日本は国際的な評価と国内的な評価の乖離(かいり)が一番大きい国です。日本のコロナ対策は国際的には評価されているのです。(今仲信博)

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