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中小給付金の受注法人が電通に再委託 野党追及

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持続化給付金に関する野党合同ヒアリングで聞き取りをする国民民主党の原口国対委員長(手前から2人目)ら=2日午前、国会
持続化給付金に関する野党合同ヒアリングで聞き取りをする国民民主党の原口国対委員長(手前から2人目)ら=2日午前、国会

 新型コロナウイルスの感染拡大で売り上げが急減した中小企業に最大200万円を支給する「持続化給付金」の事業を請け負った一般社団法人が電通に再委託していたことが明らかになり、運営体制が不透明で事業費が適正に使われているか検証が必要として野党が追及を強めている。政府は問題がないとの立場で、法人を通した発注がコスト増につながったかどうかや、スムーズな給付を阻害しているかが焦点になりそうだ。(高橋寛次)

 「電話番号が明らかでなく、担当者に連絡もできない。こういう団体に巨額の公共事業を発注していいのか」。2日の野党合同ヒアリングでは、769億円で受注した一般社団法人「サービスデザイン推進協議会」の運営に対し疑問の声が上がった。

 協議会は749億円で電通に再委託。差額の20億円について政府は、給付金の振込手数料などに使われると説明する。また、電通は人材派遣のパソナやITサービスのトランスコスモスなどに審査、コールセンターといった業務を外注していた。3社は協議会の設立に関わっていたという。

 野党は「実体のない」協議会が再委託や外注をする中で無駄遣いが出て事業費が本来必要な額より膨らんだり、入り組んだ受注の流れが給付の遅れにつながったりしたという疑念を強めている。

 一方、給付金を所管する梶山弘志経済産業相は2日の記者会見で、「いろんな業務が交じっており、どういう人材を配置し、どういう手順を踏んで支給にこぎつけるかという中でこういう形を取った。(給付金の)振り込みは一般社団法人が(行い)、業務はそれぞれ(の外注先)に分けている」と強調。多岐にわたる業務をこなすため、協議会や電通を含む“枠組み”に任せたもので、問題はないとの考えを示したものだ。経産省の担当者も、電通への再委託は承知で発注したと話す。「協議会は事業全体の企画・管理という中核業務を担っている」と反論する。

 給付金の支給スピードについても経産省は「書類に不備がなければ申請から約2週間で給付するという目標はほぼ守られている」と遅れを否定。申請受け付け開始から1カ月で約100万件・1兆3400億円を支給したという。

 事業運営の枠組みが複雑で、全体像がとらえにくいのは確かだ。持続化給付金は新型コロナで窮地に陥った中小企業に対する支援策の“目玉”だけに、政府には丁寧な説明が求められる。

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