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立民、「桜を見る会」で共産と“統一戦線” 旧民主で同様事例も

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「桜を見る会」であいさつする安倍首相=4月、東京・新宿御苑
「桜を見る会」であいさつする安倍首相=4月、東京・新宿御苑

 立憲民主、国民民主、共産各党などが12日、首相主催の「桜を見る会」の追及チームを始動させた。税金を投入した会が安倍晋三首相や自民党議員に私物化された疑惑があるとして後半国会最大の焦点と位置づけるが、会は旧民主党政権でも行われ同党議員の後援会幹部も招待されたとの証言がある。旧民主の流れをくむ現在の野党も「返り血」を浴びかねないが、政権打倒に向け「ブーメラン」覚悟で追及する構えだ。(中村智隆)

 「首相が公金で公的行事を私物化したのかについて事実を解明していく」

 立民の黒岩宇洋衆院議員が12日、追及チームの初会合でこう述べると、共産の田村智子参院議員も「私たちの税金で何をやってくれたんだという国民の怒りがある」と歩調を合わせた。

 会の問題は、田村氏が8日の参院予算委員会で大きく取り上げた。平成26~31年の会の予算額が毎年1766万円だったのに対し、支出額は26年の3005万円から31年は5518万円に急増したと指摘した。政府は来春の開催に向け約5700万円を要求。テロ対策の強化などを理由に挙げている。

 田村氏は、都内のホテルで地元・山口県の後援会員らが首相夫妻を囲む盛大な「前夜祭」が行われ、「後援会活動そのもの」とも指弾した。立民の安住淳国対委員長は12日、「山口県から今年だけで800人を超える後援会の会員が来ている」と明言した。

 立民の枝野幸男代表も素早く反応した。田村氏の質問についてツイッターに「党派を超えて、数年に一度の素晴らしい質疑だった」と投稿。12日の党会合では「説明責任から逃げ回ってきている首相が逃げようと思えば、遠からず『桜疑惑解散』に打って出る。備えを強化していかなければならない」と語った。

 会に出席していない共産はともかく、立民や国民の母体である旧民主政権の鳩山由紀夫首相は平成22年4月に開催していた。東日本大震災や北朝鮮のミサイル発射対応で中止になったが、旧民主政権下の23、24両年も開かれる予定だった。

 旧民主出身の現職議員は22年の会について「20人くらい後援会関係者を集めさせられた」と証言する。当時、ブログで後援会幹部が出席したと記した議員や、会に来た支援者とみられる人々の写真をホームページに掲載した議員もいた。

 ある立民関係者が「旧民主政権の時に後援会固めに使うよう党から指示があり、招待者リストを出した。その後、党経由で首相から招待状が届いた」と振り返るように、一定の支援者を招く構図は安倍政権と何ら変わらない。当時、会の開催自体への目立った異論もなかった。

 しかし、野党の執行部には、こうした過去を直視する気配がない。

 今回の疑惑に絡んで野党側は政府が招待者名簿を廃棄したことを問題視しているが、12日の記者会見で鳩山政権下の名簿の管理状況などを問われた立民の福山哲郎幹事長は「承知していない」と回答。「われわれは立憲民主党だ。普通は把握しない」と述べ、立民と旧民主は「別物」だとして改めて調べる必要はないとの認識も示した。

 野党は国会で閣僚の相次ぐ不祥事などの問題点を批判してきたが、国民の反応は今ひとつ。最新の報道機関の内閣支持率も堅調だった。こうした苦境を打破すべく、立民は返り討ちに遭う覚悟で共産と“統一戦線”を組む考えのようだ。立民幹部は開き直ったかのようにこう強調した。

 「ブーメランにかまわず突っ込むよ」

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