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【単刀直言】山東昭子参院議長 変わらない国会でいいのか

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山東昭子参議院議長(春名中撮影)
山東昭子参議院議長(春名中撮影)
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 第32代参院議長に就任しました。昭和49年の初当選以来、国会で感じてきたことを踏まえ、できるだけ機能的な「良識の府」となるよう力を尽くしたい。そのために問題提起したことの一つが、首相が国政の方針を示す所信表明演説を衆院か参院のいずれかで1回にまとめるということでした。

 首相の所信表明演説は、衆院で行った後に参院でも同じ内容で行われます。ただ、どうしても参院では演説の鮮度が落ちてしまう。熱気ある国会としていくためにも、衆参の国会議員が一つになって首相の気合の入った演説を聞き、それぞれが代表質問をしてもよいのではないでしょうか。

 過去には小泉純一郎政権下で衆参の演説の一元化を目指したことがありましたが、実現には至りませんでした。議事の在り方や両院の伝統、プライドもあるのでしょう。しかし、世の中が刻々と変わる時代に、国会だけがいつまでも同じでいいのでしょうか。

 国会のペーパーレス化の議論もそうです。今はパソコンなどの情報通信機器を使って簡単に情報共有ができます。それなのに、わざわざ紙の議事録を求める必要がありますか。情報がすぐ入る手段があるにもかかわらず、印刷のために時間やお金をかけることは果たしてベストなことでしょうか。手間とお金をかけることは、誰も喜びませんよね。コストを下げる点において、できることはどんどん解決していってほしいです。

山東昭子参議院議長(春名中撮影)
山東昭子参議院議長(春名中撮影)
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 先の臨時国会では、重度の障害を抱えるれいわ新選組の木村英子、舩後(ふなご)靖彦両参院議員、車いすの国民民主党の横沢高徳参院議員が初登院し、国会のバリアフリー化が進んでいます。私は長年、知的障害や聴覚障害がある人たちの支援に携わってきました。

 欧米では社会生活のさまざまな場面で障害者を受け入れることが当たり前になっていますが、日本はそういう点ではまだ遅れていますね。障害のある人を特別扱いするのではなく、社会がさりげなく受け入れることが大事なことです。

 参院では、重度訪問介護の介助費の負担や質問時間をめぐり課題が出てくるでしょうが、専門的知見を得ながらサポートをしていきます。ですから、障害の有無にかかわらず仕事をしていただきたいですね。

 憲法改正の議論についてですか? これはマスメディアにも投げかけたいのですが、多くの国民が改憲の是非は国会議員が決めるものと思っている気がします。

 料理に例えるなら、各党が食材を持ち寄り、国会が料理して、国民に「食べてもらえますか?」と差し出す。それを国民が判断するのが改憲だと思います。

 衆参両院には改憲案や改憲の発議を審査する憲法審査会が存在しますが、議論がなかなかできない状況です。改憲議論はまだ土俵にも乗っていません。先の通常国会では改憲手続きを定めた国民投票法改正案の審議をめぐって協議しましたが、与野党で折り合わず成立が見送られました。改憲議論をする以前の話でとどまっています。言論の府なのですから、大いに熟議を重ねていくことを期待しています。

 種々の問題提起をし、一部、批判もありましたが、議会をコントロールしようとしたわけではありません。議長は何も言わなければ波風は立ちませんが、長年国会で仕事をしてきた者として、議論の必要性を感じたからこその発言でした。それに共感してもらえたら、議院運営委員会や、参院改革協議会などで取り上げ、みんなで協議してくれればいいと思っています。(今仲信博)

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