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衆参両院で広がるバリアフリー化 介護支援での課題も

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参院本会議に臨むれいわ新選組・木村英子氏(左手前)と舩後靖彦=5日午前、国会(春名中撮影)
参院本会議に臨むれいわ新選組・木村英子氏(左手前)と舩後靖彦=5日午前、国会(春名中撮影)

 5日閉会した臨時国会では、国会のバリアフリー化が進展した。先の参院選でれいわ新選組から当選した重い障害がある舩後靖彦、木村英子両参院議員のため参院は本会議場を改修し、介助者が議場に入ることも可能となった。衆院でも議論が行われているが、一方で介護支援をめぐる課題も浮上した。(今仲信博)

 「全く未知なところがある。体調を管理しながら、活動していきたい」

 1日に国会に初登院した木村氏は、記者団に意気込みを語った。

 参院は難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の舩後氏と、脳性まひで重度障害者の木村氏の初登院に向け、対応を急いだ。大型の車いすのまま着席できるよう、本会議場のいすを取り外してスペースを確保する工事を行い、医療器具用の電源も取り付けた。

 参院議院運営委員会理事会は、議員や参院職員以外は入れない本会議場への介助者の入場を認めた。押しボタン採決は介助者が押し、記名投票は介助者が代筆する。正副議長選挙の記名投票では、介助者が代筆した投票用紙が参院職員に手渡された。

 参院の担当者は「今後気づく点や議員からの要望も出てくるだろう。改善できる部分は積極的に取り組みたい」と語る。

 衆院もバリアフリー対応への検討に入った。7月29日の議運委理事会では、バリアフリー化の議論を進めることを決めた。高市早苗委員長(自民)は「多様な人材を国会に(迎える)ということで、議論しておくべきだ」と述べた。

 施設面での議論は進んでいるものの、舩後、木村両氏が議員活動に取り組むための課題は少なくない。

 両氏は障害者総合支援法に基づく「重度訪問介護」を受ける。利用料の自己負担は最大1割で、それ以外は公費でまかなわれるが、通勤や就労に対する介助は対象外だ。そのため、参院は両氏の議員活動中の介助費を当面負担すると決めたが、「原資は税金。国会議員だけ特別扱いするのか」(日本維新の会の松井一郎代表=大阪市長)といった疑問も出ている。

 木村氏は5日、政府に重度訪問介護の早急な見直しを求める質問主意書を参院に提出し、「参院から介護費が出されると、私は特別扱いになる」と訴えた。

 これに対して政府は、15日の閣議で「個人の経済活動などに関する支援を公費で負担すべきか、雇用する事業主が対応すべきかなどの課題がある」と指摘する答弁書を決定し、課題が残ることを認めた。

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