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最低限の目標に届かず…「野党共闘」に明暗

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 今回の参院選では、勝敗を左右する32の改選1人区で、立憲民主党や国民民主党、共産党、社民党などの野党5党派が候補者を一本化する「野党共闘態勢」をとった。自民党と一騎打ちの構図をつくることで政権批判票の受け皿としたい狙いだったが、最低限の目標としていた3年前の「11勝」には届かない公算が大きい。立憲民主党が着実に議席を伸ばす一方、国民民主党が低迷するなど、野党間で明暗も分かれた。

■立憲民主、躍進に歓声

 改選9議席から躍進する見通しとなった立憲民主党。開票センターでは、テレビの開票速報が当確を伝えるたびに党関係者から歓声が上がった。

 午後8時の投票締め切りとともにテレビで議席増予想と候補の当確が速報されると、「おおー」という声とともに拍手が広がった。

 午後10時前には、報道陣の前に現れた枝野幸男代表が福山哲郎幹事長と笑顔で握手。当確が報じられた候補者名の書かれたプレートを壁に貼り付けた。

 平成29年10月に党を設立した枝野氏は「まだ2年経っていないにもかかわらず、多くの皆さんに支援をいただいた」と感謝した。

 今回の参院選では、32の改選1人区で野党5党派の候補一本化を主導した。

 「色々な意味で野党の連携が深まっている」と枝野氏。「さらに連携を強化し、次はしっかり政権選択を迫れるような選挙を作っていきたい」と話した。

 一方、複数区では野党間でも激しい攻防が繰り広げられた。長妻(ながつま)昭選挙対策委員長は「野党がそれぞれの主義主張を展開して、トータルで(議席を)多く集めていく方が、野党全体のパイが広がるという判断をした」と話した。

■国民民主、重苦しく

 改選8議席を下回ることが確実との情勢が伝えられた国民民主党本部。テレビの開票速報では、早々に改選過半数を決めた与党や議席数を伸ばす見込みとなった立憲民主党の候補者の笑顔が大きく映し出され、重苦しい空気に包まれた。

 岸本周平選挙対策委員長が開票センターに姿を現したのは午後8時半すぎ。報道各社のインタビューに答える岸本氏や平野博文幹事長の表情は硬かった。岸本氏は「現有勢力を維持できる」などと気丈に振る舞ったが、平野氏の声は小さかった。

 玉木雄一郎代表は午後9時10分過ぎ、当選者の名前が書かれたプレートを張り出すために来場。プレートにデザインされた党の公認キャラクター「こくみんうさぎ」を指して、「うさぎがかわいいでしょ」と一言述べただけで、厳しい開票状況には触れず、立ち去った。

■共産、パネル目立つ余白

 共産党本部では、「暮らしに希望を HOPE」と書かれた、水色地に真っ赤な一輪のガーベラを配した大きなパネルが用意された。当選確実となるたびに候補者の名札が張り出されたが、幹部の表情が緩むことはなかった。

 今回は選挙区14人、比例代表26人で臨み、全国32の1人区では野党統一候補を支援した。小池晃書記局長は「(前回の)3年前とは比べものにならない協力関係ができた。私も他党の代表とともにマイクを握ったが、これまでは考えられないこと。一歩ずつ前進している」と強調した。

 また、志位和夫委員長も「これまで1人区の野党現職は2人だった。これをわれわれが押し返した」と一定の成果があったことを強調した。

 ただ、パネルには野党統一候補の名札も張られたがその数は少なく、余白が目立つ格好となった。

■社民、厳しい表情

 公職選挙法上の政党要件を維持できるか、国政政党としての存続を懸けて選挙戦に臨んだ社民党。開票センターでは、党関係者が厳しい表情で開票の行方を見守った。午後8時に開票速報が始まっても、会場は静まり返ったまま。党関係者の控室には、他党の候補者らが万歳三唱するテレビモニターの音だけが響いていた。

 体調が万全でない又市征治党首に代わり、全国を奔走した吉川元(はじめ)幹事長は午後8時半ごろに会場入りした。続いて福島瑞穂副党首も会場に現れ、「なんとか生き残らなくては。長い夜を見守っていきたい」と語った。

 社民党は今回、改選数4以上の東京、神奈川、愛知の3選挙区に1人ずつ、比例代表に4人の計7人を擁立。公選法上の政党要件維持のため、「比例得票率2%以上の確保」などを目標に掲げていた。

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