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G20での日韓首脳会談、見通し立たず

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徴用工訴訟を支援する弁護士や市民団体の集会=ソウルの日本大使館前(共同)
徴用工訴訟を支援する弁護士や市民団体の集会=ソウルの日本大使館前(共同)

 河野太郎外相と韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相は、大阪での20カ国・地域(G20)首脳会議を約1カ月後に控えたタイミングで顔を合わせることになった。韓国側はG20にあわせた安倍晋三首相と文在寅(ムン・ジェイン)大統領の首脳会談を模索するが、文氏がいわゆる徴用工問題などで悪化した日韓関係を改善するための行動を示さない限り、日本側に応じるメリットはなく、日韓首脳会談の見通しは立たないままだ。

 「あとは韓国をどうするかだ」

 外務省幹部はG20にあわせた米、中、露との個別の首脳会談がすでに固まった一方、韓国とはいまだに決まっていないと明かす。

 G20のように多国間の国際会議の際には、出席した首脳同士が会議の合間を縫って個別に首脳会談を開くのが常だ。だが、議長役としてG20を運営する安倍首相は会議の中座が難しく、個別の首脳会談に割ける時間は限られる。その上、G20には、メンバー国以外にも8カ国・9機関が招待されており、計37カ国・機関の首脳が一堂に会する。安倍首相と会談を望む各首脳との会談を全て設定するのはほぼ不可能で、会うべき首脳の優先順位をつけざるを得ない。

 隣国の韓国は本来最も重視される対象だが、徴用工訴訟をめぐる韓国最高裁判決や慰安婦問題をめぐる日韓合意の中核である「和解・癒やし財団」の解散方針の発表など韓国側の反日的な言動で、日韓関係は「非常に厳しい状況」(外交青書)に置かれている。

 政府筋は、日韓首脳会談については「ちゃんとしたものはできない」との厳しい見方を示す。文氏が関係改善に向けた前向きな行動を取れば会談に向けた環境は変わるが、現状では正式な会談は見送られ、簡単なあいさつ程度の対話にとどまる公算が大きい。(原川貴郎)

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