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野党一本化の行方は… 共産党が示した「相互推薦」のハードル

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野党一本化の行方は… 共産党が示した「相互推薦」のハードル

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 過去2回の国政選挙で協力した立憲民主、民進、共産、自由、社民の5野党は、来年の参院選でも候補者調整を行う構えだ。これまでの候補者一本化は政党間の公式な協議を経ない「阿吽(あうん)の呼吸」によるものだったが、共産党は次期参院選で正式な「相互推薦」への深化を提案している。憲法や自衛隊に関する共産党との見解の隔たりを棚上げにしてきた立憲民主党や民進党は「踏み絵」を迫られることになりそうだ。(松本学)

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 主要野党間の選挙協力は平成28年の参院選から本格化し、民進、共産、生活(現自由)、社民の4野党が32の改選1人区で候補者を一本化した。昨年の衆院選では、公認を出さなかった民進、自由両党を除く2党に、民進党から分裂して発足した立憲民主党を加えた計3党の枠組みで候補者のすみ分けが行われた。

 共産党の志位和夫委員長は今月4日の党会合で、次期参院選でも改選1人区での一本化を目指す姿勢を示し、立憲民主、民進、自由、社民各党に候補者調整の協議開始を呼びかけた。

 同時に「本来、選挙協力は相互に支援し合ってこそ本当の力を発揮することができる」と訴え、「相互推薦」の受け入れを求めた。

 主要政策に関し共産党との溝を抱える立憲民主党や民進党は「選挙での協力と政権を共にすることは全く違う」(岡田克也元民進党代表)という建前で共闘に臨んできた。仮に「相互推薦」に踏み込めばこうした方便は通用しにくくなる。

 立憲民主党の枝野幸男代表は4日の記者会見で「(過去2回の選挙協力が)一定の成果をあげてきた。継承していくのが望ましい」と語り、相互推薦導入に難色をにじませた。

 次期参院選では、5野党の枠組みに希望の党が加わるかも焦点だが、衆院選で競合した遺恨はぬぐいがたい。志位氏は7日のNHK番組で「希望の党への『自民党の補完勢力』という批判を変える根拠はない」と重ねて訴え、共闘勢力に加えない姿勢を強調した。

 ただ、衆参両院で希望の党との統一会派結成を目指す民進党は、希望を含む枠組みでの共闘を模索している。希望との会派結成を拒否する立憲民主党の中にも「与党に漁夫の利を与えないよう、候補者一本化協議には希望を加えるべきだ」(幹部)との声がある。

 一方、衆院選の一部選挙区で希望の党と候補をすみ分けた日本維新の会は、共産党を含む共闘勢力とは引き続き距離を置く構えだ。