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日英同盟“復活”の兆し 14日に日英2プラス2開催し防衛協力強化へ

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日英同盟“復活”の兆し 14日に日英2プラス2開催し防衛協力強化へ

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 日英両政府は14日、英ロンドンで外務・防衛閣僚協議(2プラス2)を開催する。日英2プラス2は3回目で、両国は近年になって急速に安全保障協力を拡大している。核・ミサイル開発を進める北朝鮮や中国の軍拡をにらみ、米国を共通の同盟国とする日英間で利害が一致しているからだ。大正12(1923)年の失効から約100年を経て、日英同盟が「復活」の兆しをみせている。

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 小野寺五典防衛相は13日に羽田空港を出発、河野太郎外相も訪問先のパリから英国入りする。英側からはジョンソン外相、ウィリアムソン国防相が出席する。

 2プラス2では安全保障協力の行動計画を策定し、装備品の共同開発や共同訓練などの強化で合意する見通し。両政府は空対空ミサイルの共同開発を進めており、来年度からは試作品を製造する方針だ。

 日英の安全保障協力は急速に進んでいる。昨年10、11月には英軍の戦闘機が初めて日本で自衛隊と共同訓練を実施。今年1月には物品役務相互提供協定(ACSA)を締結した。8月にメイ首相が来日した際は、日本にとって欧州諸国とは初の安全保障共同宣言を発表。来年には新造の英空母がアジア太平洋地域に展開する予定で、自衛隊との共同訓練も計画されている。

 英政府は2015年に発表した国家安全保障戦略で、戦後初めて日本を「同盟」と明記した。河野氏も「今までのパートナー国から同盟国へという形で関係を強化していく」と意気込む。防衛省幹部は「欧州連合(EU)から離脱した英国は孤立したくない事情がある。中国よりも日本のほうが付き合いやすいという判断もある」と分析する。

 日英両国がお互いを「同盟」と呼ぶのは象徴的な意味合いが強い。ただ、英国は朝鮮戦争時の国連軍派遣国で、北朝鮮有事の際は参戦する可能性があるほか、中国による一方的な海洋進出も共通の懸念だ。政府は英国を「自由で開かれたインド太平洋戦略」を進める上で重要なパートナーと位置づける。外務省幹部は「特に保守党政権はインドとの関係が強く、海洋国家だ」と述べる。

 インド太平洋戦略をめぐっては、トランプ米大統領も11月のアジア歴訪で日本に同調する姿勢を打ち出した。旧日英同盟は米国の圧力に押された英国が破棄を決断したが、21世紀の日英同盟は米国の存在がむしろ強化要因となっている。