産経ニュース for mobile

安倍晋三首相所信表明演説 力点は北朝鮮対応と国会論戦 

記事詳細

安倍晋三首相所信表明演説 力点は北朝鮮対応と国会論戦 

更新
衆院本会議で所信表明演説を行う安倍首相=17日午後 1/1枚

 安倍晋三首相が17日の衆参両院の本会議で行った所信表明演説は、平成24年12月に第2次安倍内閣が発足以降の所信表明演説の中で最も少ない分量となった。今国会は提出法案の本数が限られ、2カ月後に通常国会も控えていることから、「今後内閣が取り組む大きな課題についての方針」(官邸幹部)のみに絞った形。その中で首相が最初に言及するのが北朝鮮問題だ。

<< 下に続く >>

 「今、わが国を取り巻く安全保障環境は、戦後、最も厳しいと言っても過言ではない」

 この一言に日本が置かれた現状と政権の危機認識が収斂(しゅうれん)されている。その上で首相は「あらゆる事態に備え、強固な日米同盟の下、具体的行動を取っていく」と明言。米国をはじめとする国際社会との協力で対北圧力を強化し、北朝鮮に政策変更を迫る考えを改めて強調した。

 北朝鮮情勢が緊迫する中でも、政権の最重要課題と位置づけてきた拉致問題の解決に向けた強い決意ものぞかせた。トランプ米大統領と拉致被害者家族の11月6日の面会を振り返りつつ、「ご家族も高齢となる中で、拉致被害者の方が再び故郷の土を踏み、ご家族と抱き合うその日まで、私の使命は終わらない」と表明した。

 このほか、首相が力点を置いて訴えるのが国会での「建設的な議論」だ。

 先の通常国会で森友・加計(かけ)学園問題といった疑惑追及に終始し、衆院選で首相率いる自民党が圧勝した結果を突きつけられた現在もなお、政策論争そっちのけで同じ問題に拘泥する野党側を牽制(けんせい)したものとみられる。

 一方で、従来強い意欲を示してきた憲法に関し簡単に触れるにとどめたのは、あくまでも与野党による主体的な憲法論議を促す狙いがある。(原川貴郎)