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『希望の党』YouTubeに正反対の2つの動画 公式は「しがらみ政治打破」、12年前は「ファシズム国家」

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『希望の党』YouTubeに正反対の2つの動画 公式は「しがらみ政治打破」、12年前は「ファシズム国家」

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希望の党の公式PR動画(YouTubeから) 1/3枚

 小池百合子東京都知事が代表を務める国政政党「希望の党」。いまや総選挙の台風の目となる存在だが、その党名をめぐって、まるっきり正反対の動画が世間をざわつかせている。1つは結成を発表された9月25日に公開され、「しがらみ政治の打破」を掲げる公式動画。もう1つは2005年に総務省などが投票推進のために作ったフィクションで、偶然にも同名の政党が政権を奪い、ファシズム的な暗黒社会を招くという内容なのだ。(夕刊フジ)

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 小池氏が9月25日の記者会見で党名を発表した際、掲げたボードには「本日14時にYouTubeにて『希望の党』の動画を公開します」と書かれていた。

 「【公式】希望の党」という動画は1分半弱の長さで、緑色のスーツをまとった女性がトンネルのような暗い道を闊歩(かっぽ)し、古い政治家をほうふつさせるスーツ姿の老紳士2人に「歯向かう気か」「組織なめんなよ」「変えられると困るんだよ」とののしられるが無視。明るい場所に抜け出し「さらば、しがらみ政治」との文字で締めくくられる。印象的な内容と用意周到さが目立つものだ。

 もう1つの「希望の党」の動画は、05年に総務省と公益財団法人「明るい選挙推進協会」が製作したもので、「ガメラ」シリーズなどで知られる金子修介監督の手になるフィクションだ。前編11分と後編9分に分かれており、YouTubeで見ることができる。

 ストーリーは、政治に関心がある主人公の少女と、政治に無関心な両親を中心に展開する。投票日の前夜、「明日選挙に行くでしょ?」という娘に対し、木下ほうか演じる父親は、「たかが選挙だ」とはぐらかし、当日は夫婦でデートに出かけてしまう。そして選挙で政権を奪取したのは「希望の党」と称する政党だった。

 数カ月後、「権利義務省」が設立され、3回投票に行かなかった人から選挙権を剥奪する「国民選挙義務新法」が制定。痴漢の容疑で死刑判決が出るなどファシズム的な国家となってゆき、父親は投票に行かなかったことを悔やむという「ディストピア(暗黒郷)」を描いている。

 明るい選挙推進協会の担当者は、こうしたPR動画は「総務省に大筋の了解を得て、協会と製作側で話し合って作っている。若者に政治や選挙への関心を高めてほしいという趣旨だ」と話す。

 もちろんこの動画は、現実の希望の党とは何の関係もないが、国民が選択を迫られているのは確かなようだ。

写真ギャラリー

  • 12年前に製作された「希望の党」の一場面(YouTubeから)
  • 「希望の党」の小池百合子代表(宮崎瑞穂撮影)