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オスプレイはUFOか 県内上空の通過だけで騒ぐ愚 長野

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オスプレイはUFOか 県内上空の通過だけで騒ぐ愚 長野

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オスプレイの県内飛行を紙幅を割いて伝える信濃毎日新聞10日付朝刊 1/1枚

 長野県内では、あたかも未確認飛行物体(UFO)を見たか、の如き騒ぎである。

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 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属の新型輸送機オスプレイ2機が9日午後3時から4時半ごろにかけ長野、上田両市など東北信地方の上空を飛行し、県民から80件を超える「目撃情報」が県に寄せられたという。

 陸上自衛隊が17日まで米海兵隊と群馬、新潟両県の演習場でオスプレイ6機が参加する共同訓練を行っており、2機は米軍横田基地を離陸して関山演習場(新潟県)に向かっていた。

 県がご丁寧にホームページで目撃情報を募っているのだから「見た、見た」と人々が通報するのはあり得ることだ。しかし行政も民もいささか過剰に反応し過ぎだろう。案の定、一部の県内メディアも「事前通告なしに県内を初飛行」などと“すわ事件だ”と言わんばかりに大きく報じていた。

 日本の安全保障のために自衛隊と米軍が沖縄県だけでなく、国内のいずこで共同訓練を重ねるのは当然のことだ。いつまでも沖縄だけに負担を強いるわけにいかない。オスプレイがどこかの空を移動しなければ訓練は成り立たないし、あまつさえ長野県は今回の共同訓練の舞台ではない。

 それなのに「うちの庭は通るな!」と叫ぶのは虫が良すぎる。あろうことか県に至っては2月27日、防衛省に市街地や観光地の上空を飛ばないよう、独りよがりな注文をつける始末だった。これを「利己主義(エゴイズム)」と言う。

 沖縄県在住の知人は「オスプレイが通過したり訓練したりするだけで批判するなら、沖縄は一体何だと言いたくなる」と怒りをあらわにする。

 かくして「オスプレイはけしからん」と声を荒立てる人や組織(マスコミ含む)は相場が決まっている。彼らにとって目下の“悪”である「オスプレイ」は時に、「米軍」「日本政府」「安倍政権」などと自由自在にすり替えられる。

 その急先鋒(せんぽう)たる共産党の県委員会は「住民の不安が広がっている」と決めつけ、オスプレイの県内飛行の翌10日朝、長野駅前で緊急の抗議活動を行った。13日朝には、県護憲連合と県憲法会議が合同で「オスプレイは帰れ!日米共同訓練反対緊急行動」と銘打った街宣活動を同駅前で繰り広げるという。

 昨年4月の熊本地震の折りには、オスプレイが被災地に救援物資輸送などの支援にあたり、被災者に大いに感謝された。オスプレイを袋叩きにする人たちはそれをお忘れのようである。