産経ニュース for mobile

民進、狙うは自民のトラウマ「年金国会」の再来 後半戦の争点化に躍起

記事詳細

民進、狙うは自民のトラウマ「年金国会」の再来 後半戦の争点化に躍起

更新

 狙うは「年金国会」の再来-。賃金変動に基づき年金受給額を抑制する年金制度改革関連法案について、民進党は「年金カット法案」と名付け、後半国会で徹底攻撃する構えだ。党幹部は早期の衆院解散も念頭に、投票率の高い高齢者向けのアピール材料になるとして争点化に躍起となっている。安倍晋三首相も第1次政権当時、「消えた年金」問題で参院選に大敗した過去を抱えるだけに政局の行方も見定めながら慎重に対応する構えだ。(豊田真由美、清宮真一)

<< 下に続く >>

                   ◇

 「国民生活に大きな影響を与える法案にもかかわらず、正しい説明がされていない。これで審議入りとはあまりにも不誠実だ」

 民進党の山井和則国対委員長は28日の記者会見で、今国会での法案成立を目指す政府・与党を批判した。

 法案は物価と賃金水準の双方が下落した場合、下落幅の大きい方に年金受給額を連動させる内容。現役世代が将来受け取る年金水準を維持するため、現在の年金受給者の「もらいすぎ」を是正し、世代間の不公平をなくす狙いがある。

 ◆高齢者取り込み

 しかし、法案に基づく新ルールでは物価が上がった場合でも、賃金が下落すれば年金額が減るケースもありえる。民進党はこの点に着目し、「年金しか頼りのない高齢者は生活が厳しくなる」(幹部)などと指摘する。

 12日の衆院予算委員会では、玉木雄一郎幹事長代理が法案を「年金カット法案」と名付け、「新ルールが10年前に適用されていたら、平成26年度の年金額は国民年金で年4万円も減っていた」と追及。首相は「『カット法案』というレッテル貼り自体が冷静な議論を封じ込める」と反論したうえで、世代間の公正性を確保するためにも法案は必要だと説いた。

 民進党は、政府・与党内に早期解散論があることを念頭に投票率の高い高齢者を取り込むチャンスになると分析。表向きは審議入りに抵抗しながらも、衆院厚労委で徹底追及しようと準備を進めている。

 民進党が財源も含めた代替案を打ち出していないことから、自民党内には「無責任な国会戦術だ」(幹部)との批判の声が上がっているが、年金問題は首相にとっては「鬼門」だ。

プッシュ通知