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【朝鮮総連本部転売】政府、実態調査へ 金融庁と情報機関連携

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政府、実態調査へ 金融庁と情報機関連携

朝鮮総連本部転売更新

 政府は26日、競売の落札後に転売された在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部ビルをめぐり、総連に591億円の債権を持つ整理回収機構(RCC)を助けるため、金融庁など関係省庁が連携し転売実態の調査に乗り出す方針を固めた。複数の政府関係者が明らかにした。政府は転売を「商行為」(安倍晋三首相)とみて静観してきたが、転売資金の捻出先に総連の隠し資産が確認できれば金融庁がRCCを通じ支払いを求める。北朝鮮による拉致問題に関する再調査は進展がなく、本部ビルの継続使用を求める北朝鮮への圧力となりそうだ。

 関係者によると、朝鮮系中国人女性が1月、総連本部ビルを44億円で購入し、総連に貸すことになった山形県の倉庫会社に10億円を送金したことが判明している。

 女性、倉庫会社、総連の3者の関係は不明で、44億円の具体的な入手経路も判明しないまま総連による本部ビルの継続使用が実現している。

 このため、RCCを傘下に持つ預金保険機構を監督する金融庁は、44億円の原資と総連の関連を調査する必要があると判断。ただ、政府内では「総連の明確な関与が確認できずに、関連する送金口座の照会を行うことは難しい」(高官)とされる。今後、警察庁や公安調査庁など情報機関との意見交換を行い、調査を進める方針だ。

 金融庁はRCCによる債権回収方法について「相手に手の内は明かさない」としている。

 一方、警察庁が指揮する京都府警などの合同捜査本部は26日、北朝鮮からマツタケを不正輸入した外為法違反の疑いで、総連の許(ホ)宗(ジョン)萬(マン)議長の自宅などを捜索した。

 また、外務省幹部は「『北朝鮮に圧力をかけた方が良い』という国内の声を追い風にしたい」としており、圧力を通じて拉致問題再調査の早期報告を迫る構えだ。

 政府は4月に期限を迎える北朝鮮に対する輸出入の全面禁止などを含む独自経済制裁を2年間延長する方針をすでに固めており、北朝鮮に対する圧力強化に向けた省庁横断的な連携が強まっている。