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岸田外相、ポスト安倍へ課題は古賀氏からの「親離れ」 問われる存在感

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岸田外相、ポスト安倍へ課題は古賀氏からの「親離れ」 問われる存在感

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 自民党岸田派(宏池会)会長の岸田文雄外相が「ポスト安倍」レースに踏みとどまれるか正念場を迎えている。内閣改造・党役員人事で、同じ宏池会の流れをくむ谷垣禎一前法相が幹事長に就任。リベラル系同士として存在感で一歩リードを許した形だ。16日の派閥研修会には、同派名誉会長の古賀誠元幹事長も参加し、健在ぶりを誇示。後ろ盾となってきた古賀氏からの「親離れ」は岸田氏の課題といえそうだ。

 「安倍晋三政権のもとに宏池会の英知を結集し、難局を乗り越えるべくしっかりと働いていきたい」

 岸田氏は16日夕、山梨県富士吉田市で開かれた研修会のあいさつで、派の結束を促した。

 その後の懇親会に駆け付けた古賀氏は「いずれ、いや一日も早く宏池会を主軸とする政権を目指していただきたい」と語り、安倍首相を牽制(けんせい)した。くつろいだ表情を浮かべながらの独特な雰囲気は、引退してもなお、派内に目を光らせていることをうかがわせた。

 岸田氏は、安倍首相と当選同期で、良好な関係を維持している。

 第2次安倍政権でも外相として首相の外交政策「積極的平和主義」を支えてきた。首相が昨年末、靖国神社に参拝した際は、外務省幹部に「批判は慎め」と厳命した。

 今回の内閣改造・党役員人事では一時、岸田幹事長説も浮上。実現すれば「ポスト安倍」候補の足場を築けた可能性は高い。しかし首相は「ケリー米国務長官らとの親密な関係を崩せない」として、外相に留任させた。首相が幹事長に選んだのは、岸田氏と歴史認識や対中政策で考え方が近い谷垣氏だった。

 しかも、岸田派は今回の人事で閣僚ポストが4から2に半減。岸田氏にとっては存在感が試される事態を迎えているといえる。

 そこで、岸田氏が乗り越えなければならないのは、古賀氏の壁だ。古賀氏は共産党機関紙「しんぶん赤旗」やテレビ番組などで、首相の経済政策や安全保障政策を批判している。そんな古賀氏の個人事務所に、岸田氏は「時々訪れ意見交換している」(同派中堅)とされる。

 首相と良好な関係を保ちながら、その首相を批判する古賀氏の顔色をうかがっている印象が強まれば、「ポスト安倍」への道は一気に遠のきかねない。(豊田真由美)

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