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神奈川・鎌倉市 市庁舎内での赤旗配布 異例の禁止

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神奈川・鎌倉市 市庁舎内での赤旗配布 異例の禁止

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 神奈川県鎌倉市で共産党市議らが、同党機関紙「しんぶん赤旗」を市庁舎内で勧誘・配布・集金していることに対し、市が平成26年度から、「職務の中立性」を理由に執務室内での政党機関紙をはじめとした物品に絡む勧誘などの行為を禁止したことが4日、分かった。地方議員らが庁舎内で赤旗を勧誘・配布・集金するケースは、全国の自治体で慣例化しているとみられるが、禁止に踏み切るのは異例。

 関係者によると、同市庁舎内では共産党市議らが係長級以上の市職員に赤旗の購読を勧誘する状況が30年以上にわたって続いていた。鎌倉市職員の労働組合は共産系労組の自治労連に加盟しており、約500部が配布されていたという。

 60代の市職員OBは「早朝に市議や支持者らが、庁舎内で赤旗を配布していた」と指摘、「市議は職員よりも職務上優位にあり、購読を迫られると、断りにくい」と話している。

 この問題をめぐっては同市議会本会議で昨年9月、上畠寛弘市議(自民)が「(共産党市議が)機関紙を購読するよう市職員に求めるのは、心理的強制に当たるのではないか」と指摘。これを受け、松尾崇市長が同年12月の市議会で「(赤旗を含む政党機関紙の勧誘・配布を)禁止をしていくということで検討する」と答弁していた。

 一方、共産党市議団は「(赤旗勧誘は)正当な政治活動」と市議会議長に申し入れを行っていた。

 同市は25年度まで市庁舎管理規定に基づき、「公務の円滑かつ適正な執行が確保されること」を条件に赤旗を含む政党機関紙の配布については事実上、容認していた。

 しかし、市は今年度から「執務室での物品の販売」を禁止する新たな基準を追加。これにより、市庁舎内での機関紙の販売は事実上不可能となった。保険勧誘や飲食物の販売なども制限される。

 決定の理由について、市は「職務の公正・中立性について疑念を持たれないようにした」と説明。その上で「政党機関紙の購読は職員の自由意思で行われている。購読の強要があれば、組織的に対応する」とコメントした。一方、共産党神奈川県委員会の田母神悟委員長は「正当な政治活動との認識は変わらないが、決まったことには従う」と話している。

 共産党の地方議員が自治体職員に対し、赤旗購読を勧誘するケースは、川崎市や神奈川県逗子市、座間市、福岡県行橋市などで表面化している。

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