バチカンで能「復活のキリスト」上演 日バチカン国交75周年記念
更新 sty1706250004
バチカンのカンチェレリア宮殿で23、24の両日、能楽の宝生流と金剛流による合同公演が行われた。日本とバチカンの国交樹立75周年記念行事の一環で、宝生流の唯一のキリスト教演目である復曲能「復活のキリスト」などが披露された。バチカンでの本格的な能楽公演は1984年以来という。
「復活のキリスト」はドイツ人宣教師の原作を宝生流17世宗家の宝生九郎が演出して57年に初上演されたが、63年の再演が最後となった「幻の演目」。今回の上演では、主役のキリストを宝生流宗家の宝生和英さん(31)が務め、幽玄な舞で観客を魅了した。
金剛流の金剛龍謹さん(29)は、84年に祖父が当時の法王、故ヨハネ・パウロ2世の前で舞った「羽衣」を演じた。(ローマ共同)