公立小「35人学級」スタート、都心部は教室不足も

 新型コロナウイルスの収束が見通せない中、各地の小中学校で順次、新学期がスタートする。公立小では、教室の「3密」回避のため、1クラスの定員を引き下げた「35人学級」が始まる。導入初年は2年生が対象だが、すでに多くの自治体で実現済みだ。

 大阪府内ではすでに、全市町村が小学2年生までの35人学級を実施し、独自に3年生以上にも導入する自治体もある。同府交野市では平成29年度から小学校の全学年で35人学級を実施。同市立交野小学校の高嵜育(たかさき・はぐみ)校長は「児童一人一人に目が行き届きやすい。提出物の採点時間が短くなり、その分を教材研究に充てられるので授業の質も高められる」と実感する。

 同府泉佐野市でも同年度から全学年で導入。以前は支援学級の児童が一緒に授業を受けると40人超になる教室もあり、同市立日新小学校の中上一彦校長は「高学年にもなると体が大きくなり窮屈な状況だった。保護者アンケートでも『ゆったり過ごせてよい』と好評だ」と話す。

 堺市や大阪市は改正義務標準法に沿って来年度に3年を35人学級にし、その後は毎年、学年順に導入する方針。堺市立小学校長は「一学級の人数が減れば児童一人一人の活躍の機会が増える。各家庭に割ける時間も増え、不登校の児童にもより細やかに対応できる」と期待。一方、マンション建設などで都心部を中心に子供の数が増えている地域では、学級数の増加に伴うさらなる教室不足が懸念される。大阪市教育委員会は「35人学級になったときに教室が不足しないよう、綿密に増築計画を立てる」とする。

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