【入試最前線2021(6)】コロナ下の大学(上)授業はオンライン併用

一席ずつパネルで仕切られた食堂=大阪府茨木市の追手門学院大
一席ずつパネルで仕切られた食堂=大阪府茨木市の追手門学院大

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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、昨年春に緊急事態宣言が発令されたことで、各大学は前期の授業をこぞってオンラインに切り替えた。後期からはマスクの着用や検温、消毒の徹底など、さまざまな感染拡大防止対策を講じたうえで対面授業も再開している。大講義室で行われる受講者の多い授業などは引き続きオンラインとする「ハイブリッド型」が多いが、対面とオンラインの割合は大学によって異なり、来年度以降についても対応は割れそうだ。

 追手門学院大(大阪府茨木市)は校舎の入り口を1カ所に限定し、消毒液と自動検温システムを設置している。学生や教員らが手指を消毒している間に、一人ずつ体温を測定。37・5度以上だと警告音が鳴るように設定されており、熱のほかせきなどの症状がある場合についても入構を禁じる。

 前期は実技・実習の必要な一部の授業を除いてオンライン授業としたが、後期からは約7割のクラスで対面授業を再開。オンライン授業を受けるための自習室も設けた。広報担当者によると、「曜日によってオンラインの日と対面の日に分かれるよう、工夫して履修科目を選んでいる学生も多い」という。

 キャンパス内で感染が広まらないよう、食堂には飛沫(ひまつ)の飛散を防ぐためのパネルを設置し、食堂以外で飲食できる場所をオープンスペースや広い教室に限定。感染者が確認された場合に接触者を追跡できるよう、学生証を使った入室管理システムを全教室に導入した。学生の感染が確認されれば、本人と濃厚接触者を自宅待機させる。

 「学びを止めないことも重要」と、感染経路を把握できる場合は、休校や休講の措置は取らない方針という。

 一方、近畿大(大阪府東大阪市)も後期から対面授業を再開したが、その割合は約3割だ。「慎重に対応するため、対面授業は実習や実技、研究など対面でなければ実施できないものに限定している」と広報担当者は説明する。

 門に立つ警備員が学生一人一人に非接触で検温を実施し、学生証をカードリーダーに通して入構者を管理している。こちらも37・5度以上ある場合は構内に入れない。対面授業を行う教室には、教員と学生の間に飛沫飛散を防ぐためのパネルを設置するほか、基礎疾患があり感染リスクの高い学生にはオンラインで受講できるように配慮するよう、各学部に求めている。

今後の授業の方針は

 大阪府などにも緊急事態宣言が再発令されるなど、新型コロナ感染拡大の収束が見通せない中、来年度の授業方法については、両大学ともに「状況を見ながら検討する」とする。ただ追手門学院大では、従来なら大講義室で行われる授業について、学生からオンラインの方がチャット機能を使って質問がしやすいとの声もあり、「今後もオンラインと対面の、いいとこ取りをしていく」とした。

 一方、関西学院大(兵庫県西宮市)は昨年11月、来年度には全科目を原則対面で行い、基礎疾患がある学生や来日が困難な留学生については、オンラインでの受講を可能にすると発表。同大は「学生の皆さんがキャンパスで学ぶ機会と、学生同士のコミュニケーションの場をできる限り提供していくことが、大学として果たすべき責務であると考える」としている。

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