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トヨタもカルビーも…テレワーク本格化 居酒屋、タクシー業界は深刻

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 新型コロナウイルスの感染拡大を機に在宅勤務やテレワークが浸透し、緊急事態宣言解除後も継続し制度を本格化させる企業が出ている。新しい働き方に合わせ、就業規則見直しに加え、通勤定期の支給廃止や在宅勤務手当の新設などを検討する企業も増加。働き方が大きな転換期を迎える一方、出勤するサラリーマンを対象に商売をしてきた業界からは、テレワークの長期化に困惑する声も聞かれる。

 ■「ストレス減った」「交流も…残念」

 「新型コロナで働き方が変わって生活もだいぶ変わった」。そう話すのは東京都内在住のメーカー勤務の男性(31)だ。男性が働く会社では、緊急事態宣言が解除された後も週2日ほどテレワークを続けているという。

 「通勤時間という無駄な時間がなくなったのが一番大きい。コロナ禍で人と接触するリスクも低くなり、ストレスが減った」と話す。

 半面、デメリットもある。会社に行く機会が少なくなったことで社員同士のコミュニケーションが減り、毎週末の楽しみだった同僚との飲み会もなくなってしまったという。

 「社員同士の交流が減ったのは残念だが、会社の方針もあるので今後もテレワークは続けていきたい」と話した。

 コロナ禍以降、従業員の感染防止のため在宅勤務を取り入れる企業は急速に広まっている。とくに各業界のリーディングカンパニー(主導的企業)が新たな働き方を示したことで、続く企業は多いとみられる。

 トヨタ自動車は9月以降、在宅勤務の対象社員を広げ、一定の出社義務も撤廃する方針。カルビーもオフィスで働く社員は在宅勤務などのテレワークを原則とする制度を導入。富士通も今後3年をめどに国内のグループ企業を含めたオフィス面積を半減させ、在宅などのテレワークを基本とした働き方に転換する。

 内閣府が6月に公表した新型コロナ感染拡大に伴う生活意識や行動の変化に関する調査結果によると、回答した就業者6685人の34・5%がテレワークを経験。全体の約4割が今後もテレワークの利用を希望していると回答した。

 ■「街に人いない」「10人以上廃業」

 一方で、働き方の変化は思わぬところに影響を及ぼしている。

 「店の家賃が高いこともあり系列の店舗がコロナの影響で閉店した」と話すのは東京都内の居酒屋店長だ。以前は多くのサラリーマンで深夜までにぎわっていた同店。店にとっての脅威は時短営業の要請よりテレワークの浸透だという。

 店長は「時短営業の要請は期限があるからまだよいが、むしろテレワークが進むとかなりの痛手。街に出てくるサラリーマンの人数が大幅に減るため商売をやっていけない」と話す。

 人が出ないと営業を直撃するのはタクシー業界も一緒だ。コロナ禍で売り上げがゼロだった日を何度も経験したという都内の個人タクシー運転手(50)は「街に人が全く出ていない。同業の知り合いは10人以上廃業した。昼の営業に変えたりしているが、人生最大の地獄を味わっている。あと2年この調子だと自分も廃業せざるを得ない」と話した。

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