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囲碁の親子4代プロ、張初段が黒星スタート

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4代棋士の張心澄初段(左)は第30期竜星戦予選で関航太郎三段に敗れ、公式戦デビュー戦を白星で飾れなかった=6日、東京都千代田区の日本棋院
4代棋士の張心澄初段(左)は第30期竜星戦予選で関航太郎三段に敗れ、公式戦デビュー戦を白星で飾れなかった=6日、東京都千代田区の日本棋院

 囲碁の日本棋院初の4世代プロ棋士になった張心澄(ちょう・こすみ)初段(14)が6日、東京都千代田区の同院で初対局に臨んだ。第30期竜星戦予選で4年目の関航太郎三段(18)と対したが、148手までで中押しで敗れ、デビュー戦を飾ることはできなかった。

 対局後、心澄初段は「序盤で苦しくなったので、全然ダメだった。(次も)一生懸命頑張ります」と話した。

 この日はいつも通り午前7時に起床。濃紺の長袖シャツに白マスクをつけ、9時30分ごろ対局室に入り、盤面をじっと見つめ集中した。10時の開始ブザーが鳴ると、先・後手を決める「握り」を実施。黒石を1つ盤上に置くと、関三段が握った白石は奇数だったため、心澄初段が先手に。「お願いします」と一礼して対局が始まった。背筋を伸ばした姿勢で打ち続けたが、11時42分に終局した。勝利した関三段は「1カ月ほど前、ナショナルチームの研究会で対局したときは(自分が)負けの局面もあったが、きょうは力が入っていたのかもしれない」と思いやっていた。

 心澄初段の父は、囲碁界初の5冠保持者になった張栩(ちょう・う)九段(40)で、母は女流名人など女流タイトル10期の小林泉美六段(42)。小林六段の父で、心澄初段の祖父にあたる小林光一名誉棋聖(67)は歴代3位の獲得タイトル60期。曾祖父の木谷実九段(1909~75年)は多くの弟子を育成したことで知られる。一族の総タイトルは125期のサラブレッドだ。

 心澄初段は小学6年時に、4歳下の妹らとチームを組み「文部科学大臣杯 小・中学校団体戦」(産経新聞社主催)の全国大会に出場、7位に入賞している。その後、プロを目指して日本棋院の院生になった。昨年度の女流棋士採用試験で7勝1敗の成績を残し1位になり、入段を決めた。妹も院生で、両親や姉の背中を追っている。

 年下だがプロでは先輩の小学生棋士、仲邑菫初段(11)も昨年4月、竜星戦でデビュー。同期の大森らん初段(17)に敗れたが、1年目(12月まで)17勝7敗と同期13人でトップの成績を残している。今春入段組では中野寛也九段(51)を父にもつ中野奨也初段(22)や三浦太郎初段(15)がすでに勝ち星をあげている。

 日本棋院所属の3世代棋士には河合菊二四段-河合哲之六段-河合将史五段と、小山鎮男(しずお)八段-小山竜吾六段・栄美六段-小山空也(くうや)四段の例がある。一昨年に羽根彩夏初段がプロ入りしたことで、父の羽根直樹碁聖・母しげ子初段、祖父の羽根泰正九段と3世代いずれも現役棋士が誕生しており、張・小林一家は2例目。

 別組織である関西棋院に所属した棋士では関山盛利四段-関山利一九段-関山利夫九段-関山利道九段の例があるが、日本棋院によると同院所属で4世代プロ棋士は初めてという。

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