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北大路魯山人展 「和の美」を具現化

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「備前筒花入」(昭和32年)。益田鈍翁旧蔵の東大寺古材と取り合わせた展示
「備前筒花入」(昭和32年)。益田鈍翁旧蔵の東大寺古材と取り合わせた展示

 書と篆刻(てんこく)に始まり陶芸、絵画、金工など総合的な美の体現者だった北大路魯山人(1883~1959年)。傲岸不遜だなどと毀誉褒貶(きよほうへん)のある人物だが、何必館・京都現代美術館(京都市)の梶川芳友館長が最初に魯山人に興味を抱いたのは、その悪評ゆえだったという。「何も成していない人物を、悪く言う人はいない。多くの人が理解できない、新しいことをした人だと直感したのです」

 以来、半世紀にわたって魯山人の作品を収集し、暮らしの中で使ってきた。自ら会場構成を手掛けた「北大路魯山人展-和の美を問う-」が17日まで、日本橋三越本店(東京都中央区)で開催されている。陶、書、茶、花、食の5つのテーマに分け、同館のコレクション約70点を紹介している。

 古材や更紗、根来などとの取り合わせに、使い手ならでは感性が光る。つばき鉢を載せているのは斎藤道三の居城、稲葉山城の階段の古材という。備前の筒花入に合わせた東大寺の古材は、大実業家で数寄者、益田鈍翁の旧蔵。魯山人と鈍翁の生前の関係性を知る人なら、この出合いにニヤリとするだろう。特別にしつらえた茶室には、絶筆の「聴雪」を掛けた。

 「魯山人の作品は使われることによって輝く」と梶川館長は強調する。「魯山人は和の暮らしを考え、不可欠なものを全て作った。魯山人が大切に考えていた『和の美』を具現化させた展覧会だと思います」

 17日まで。一般1000円。

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