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かやぶき屋根の補修作業進む 国重文の大雄寺 栃木・大田原

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本堂で行われているかやぶき屋根のさしがや作業=大田原市黒羽田町の大雄寺
本堂で行われているかやぶき屋根のさしがや作業=大田原市黒羽田町の大雄寺

 曹洞宗の名刹(めいさつ)で国の重要文化財に指定されている栃木県大田原市黒羽田町の大雄寺(だいおうじ)で、本堂と禅堂のかやぶき屋根の傷んだ部分を補修する作業(差しがや)が進められている。大雄寺の大規模なかやぶき屋根の補修は20年ぶり。作業は3月中旬ごろまで行われる。

 大雄寺は、応永11(1404)年創建で、600年以上の歴史を持つ。黒羽藩主大関家の菩提寺(ぼだいじ)として江戸時代中期~末期に境内が整えられた。かやぶき屋根の本堂や庫裏(くり)は規模が大きく、諸堂を回廊でつなぐ「七堂伽藍(がらん)」の構成が曹洞宗寺院の様式を今に伝えている。

 本堂と禅堂のかやぶき屋根は平成11年に大規模なふき替えが行われた。24年にも部分的な補修をしているが、かやの腐朽が進行し、落ち込みやコケの繁殖が始まっていた。

 作業は宮城県石巻市の業者に依頼し、先月から始まった。北上川周辺のかやを使い、傷んだかやを抜き新しいものを挟み込む作業が行われている。事業費は約1465万円でうち約8割が国、県、市の補助を受けた。

 大雄寺は総かやぶき屋根の本堂や禅堂など9棟が平成29年に国の重文指定を受けた。幽霊の掛け軸と怪談「枕返しの幽霊」が伝わる。また道元の生涯を描いた映画「禅 ZEN」や、テレビドラマ「一休さん」などのロケが行われたことでも有名だ。

 倉沢良裕(りょうゆう)住職は、「建造物を後世にしっかり残していくため今後も保存修理を進めたい。かやぶき屋根の補修作業は珍しいので、ぜひ、見学に訪れてほしい」と話した。(伊沢利幸)

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