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【ゴッホ展 作品連載(4)】「パイプと麦藁帽子の自画像」描きたかった人物画

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フィンセント・ファン・ゴッホ≪パイプと麦藁帽子の自画像≫ 1887年9-10月 油彩・カンヴァス ファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)(c)Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation)
フィンセント・ファン・ゴッホ≪パイプと麦藁帽子の自画像≫ 1887年9-10月 油彩・カンヴァス ファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)(c)Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation)

 ゴッホは同じオランダのバロックの巨匠、レンブラントとともに自画像で有名な画家である。生涯に残した自画像の数は約40点といわれるが、そのうちの半数以上、28枚がパリ滞在中に描かれたものだ。

 なぜ、パリ時代に自画像が多いのか。ゴッホは民衆や農民の顔を描くことが大好きだった。実際、彼はハーグやニューネンでそうした人たちの肖像画を数多く残している。しかし、パリではタンギー爺(じい)さんほか、数えるほどしかない。

 ほんとうは、パリでも彼は人物画を描きたかったのである。しかし、貧乏画家にはモデル代が高すぎた。ポーズをとってくれる人をさがすのも大変。そこで、ゴッホは自分を描く。

 この自画像が、それまでの明暗法を用いて描かれたものと異なるのは、明るさだろう。パリにきて印象派の影響を受けたことで、黄色と青を基調にした画面は長めの筆触分割も手伝い軽やかに仕上がっている。

 「ゴッホ展」(産経新聞社など主催)は兵庫県立美術館で開催中。 

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