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【ノーベル賞’19】国民に身近なスウェーデン王室 街中に王族絵はがき、行きつけのチョコレート店

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カール16世グスタフ国王など王室メンバーの写真をあしらったはがき=スウェーデン・ストックホルム(桑村大撮影)
カール16世グスタフ国王など王室メンバーの写真をあしらったはがき=スウェーデン・ストックホルム(桑村大撮影)
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 【ストックホルム=桑村大】ノーベルウイークを迎えるスウェーデンで国民に高い人気を誇るのが、約200年の歴史を持つ王室だ。天皇陛下が内外に即位を宣明された10月の「即位礼正殿の儀」には、カール16世グスタフ国王とビクトリア皇太子が参列するなど、皇室ともゆかりが深い。開かれた王室としても知られ、幅広い層から支持を得ている。

 13世紀以降の街並みが残る旧市街に位置するストックホルム王宮。現在も国王の公邸として王室の公式行事が行われるほか、毎日の衛兵交代式を見ようと多くの人でにぎわう観光スポットとしても定着している。

 現在のスウェーデン王室の歴史は、1818年に即位した初代カール14世ヨハンに遡(さかのぼ)る。7代目にあたる現国王は1973年に即位。ドイツ人のシルビア王妃との間に皇太子ら1男2女をもうけ、郊外の宮殿で暮らす。

 同王室は「男女を問わず第1子が継承権で優先される相続制」を採用しており、即位礼正殿の儀に参列した皇太子が王位継承順位1位で、将来の「女王」となる。

 そんな同王室は国民に身近な存在として親しまれ、街で普通に歩く国王夫妻や皇太子夫妻に遭遇することも。タクシー運転手のミカエル・モカルディスさん(66)は街で偶然出会った皇太子に「こんにちは、ビクトリア」と声をかけたことがあり、「『こんにちは』と笑顔で気さくに応えてくれて親近感が湧いた」と振り返る。

王室御用達のチョコレートを作る専門店「エイエス」。店長のリンダ・アーデベックさんは「とても光栄」と話す=スウェーデン・ストックホルム(桑村大撮影)
王室御用達のチョコレートを作る専門店「エイエス」。店長のリンダ・アーデベックさんは「とても光栄」と話す=スウェーデン・ストックホルム(桑村大撮影)
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 王室に関連した商品も数多く販売され、王宮周辺の土産物店ではロイヤルファミリーの写真をあしらったはがきや切手、マグカップが並ぶ。王宮内の売店にもはがきを集めた特設コーナーが設けられ、男性店員は「観光客だけでなく地元住民にも人気」と語る。

 街には王室御用達の店も存在。創業96年のチョコレート専門店「エイエス」には、御用達認定証や王室メンバーの写真が飾られている。店長のリンダ・アーデベックさん(43)は「とても光栄なこと。王室の方々もチョコレートが好きで気軽にお越しになられますよ」と笑顔をみせる。

 王妃や皇太子は多くの慈善活動に熱心に取り組んできた。王妃は母親が認知症になった経験を踏まえて、認知症患者のデイケア施設を開設。皇太子はかつて摂食障害を患っていたことを告白し、子供の健康のために活動する財団を夫妻で設立した。ストックホルム市民のエヴァ・ナズアルさん(68)は「王族が自らの家族や過去を表に出すことで、国民もその問題に関心を持ち、一緒に解決しようと取り組む機運が高まる。その言動に説得力があるのは、身近な存在として国民に寄り添ってきた歴史があるからでは」と話した。

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