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【美を競う 肉筆浮世絵】宮川長春「立ち美人」 漢文で引き立てる

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宮川長春「立ち美人」(光ミュージアム蔵)
宮川長春「立ち美人」(光ミュージアム蔵)

 歩いているときに呼び止められた遊女が立ち止まっている。その一瞬を、あでやかに切り取った。いわゆる見返り美人の図である。

 赤い地に梅の花の模様の衣装は華やかで、まさに宮川長春(ちょうしゅん)の特徴が表れているといわれる。

 美人の顔はふくよかで品がよい。品格を引き立てているのが、上部に書かれている漢文(画賛)であろう。天台宗の僧侶で数多くの漢詩文を残した慈周によるもの。近世詩壇で詩風の改革に努めた慈周が、絵を見て気持ちのおもむくまま筆を執ったものであろう。

 長春は肉筆画専門の絵師。長亀、春水らの門人を擁し、宮川派は上品な色香の漂う美人画で一時代を築いた。

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 「美を競う 肉筆浮世絵の世界」(産経新聞社など主催)は、6月9日まで京都市中京区の京都文化博物館( http://www.bunpaku.or.jp/ )で開催。ゴールデンウイーク(GW)連休中の5月5日、小学生以上を対象に浮世絵団扇を作るワークショップ(定員なり次第、募集を締め切り)が、その後も期間中、学芸員によるギャラリートークや福岡市美術館副館長・中山喜一朗氏による講演会など、関連イベントも開かれる。

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