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「暗い、汚い、怖い」池袋駅の地下道改修開始 美術作家がデザイン、公開制作も

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仮設の小屋で、「ウイロード」の天井画の公開制作に励む植田志保さん=8日、東京都豊島区
仮設の小屋で、「ウイロード」の天井画の公開制作に励む植田志保さん=8日、東京都豊島区
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 東京都豊島区は、池袋駅の東西を結ぶ地下道「ウイロード」の改修を進めている。2020年東京五輪・パラリンピックに向けた取り組みの一環で、気鋭の美術作家が壁や天井のデザインを手掛ける。地下道の「暗い、汚い、怖い」といったイメージを払拭(ふっしょく)し、これまで通行を敬遠していた女性らにも利用を促したい考えだ。今月には近隣の公園で天井画の公開制作が始まった。

 ウイロードは、長さ77メートル、幅3・6メートル、高さ2・1メートルで、大正14年に開通した。1日3万人以上が利用するが、各所で漏水などの老朽化が進行。地下道のマイナスイメージも重なり、平日の女性の利用者は全体の約23%にとどまっている。このため、区は「明るい、きれい、女性に安心、快適性」をテーマにウイロードの改修に乗り出した。

 改修のデザインは、化粧品のパッケージなどを手掛ける美術作家の植田志保さん(33)に依頼。地下道を水・土・金・火・木と名付けて5分割し、区の歴史や文化をモチーフにしたデザインにする。LED照明の照度も絵のデザインに合わせて変化させる。

 改修費用は約3億6千万円。滑りにくい路面を採用したほか、監視カメラを増設したり自転車の降車を促す車止めを設置したりするなど、防犯・安全面の整備も進めている。

 公開制作に先立ち、区はホームページなどでウイロードにまつわる思い出や、過去の写真などを募集。植田さんが直接区民から意見を聞く機会も複数回設け、デザインの参考にした。

 天井画の公開制作は、ウイロード入り口(東口側)近くにある池袋駅前公園の仮設小屋で5月まで実施。縦3・5メートル、横1・7メートルの巨大パネル計45枚に植田さんが絵を描く。小屋は透明の囲いで覆われており、一般の人でも制作の様子を見学できる。6月中旬には壁面の描画に取り掛かり、10月の完成を目指す。

 公開制作初日の今月8日は、小屋内に並べたパネルの上を植田さんが縦横無尽に動きながら、さまざまな絵筆を駆使して黙々と制作に励んだ。多くの通行人の視線が集まっても、植田さんは「色と会話することに夢中になっているので、見られるのは全然気にならない」とどこ吹く風。「通る人が夢と希望を感じられるような道にしたい」と意気込んだ。(松崎翼)

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