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【大阪国際女子マラソン】福士、血をにじませ懸命の走りも無念

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【第38回大阪国際女子マラソン】35キロ過ぎで棄権した福士加代子=27日、大阪市東住吉区(沢野貴信撮影)
【第38回大阪国際女子マラソン】35キロ過ぎで棄権した福士加代子=27日、大阪市東住吉区(沢野貴信撮影)

 サングラスを着けた右目付近に血がにじむ。それでも懸命に先頭集団に食らいつこうと走った。「勝ってMGCを取りたい」と強い闘志を見せて大阪国際女子マラソンに臨んだリオデジャネイロ五輪マラソン代表の福士加代子(36)=ワコール。途中まで順調な走りをみせていたが、突然の不運に見舞われ、途中棄権を余儀なくされた。

 前方にいた選手と接触して転倒したのは12キロを過ぎた地点。「平成20年の大会を思い出しました」。青森から応援に駆けつけた父、正幸さん(69)は、負傷しながら走る娘の身を案じた。初マラソンだった20年の大会では、何度も転倒しながらゴールしたという苦い経験がある。

 「自分にあきらめないレースをしたい」。大会前に誓ったように、すぐに立ち上がった。顔だけでなく、膝やひじからも出血していた。それでも前を追った。

 ただ、転倒時に足をかばって頭を打っており、中盤を過ぎたころから意識がもうろうとするように。「次のレースに向けて状態を確認しよう」。35キロの給水地点で永山忠幸監督から声をかけられ、「わかりました。ごめんなさい」と口にし棄権に踏み切った。

 台頭する若手に交じって、東京五輪に出場する覚悟を決めて臨んだ今大会だった。正幸さんは「やっぱりマラソンは怖い。それでも、よくやったと言いたい」とねぎらった。所属するワコールの社員で、これまでも福士のレースを現地で応援してきた平林圭子さん(51)は「リタイアは残念だが、頑張り屋さんなので、もしチャンスがあるなら東京五輪に向けて頑張ってほしい」と語った。

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