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ホタルが光るのは遺伝子変異が原因だった 1億年前に獲得、ゲノムで解明

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ヘイケボタルの成虫(大場裕一・中部大准教授提供)
ヘイケボタルの成虫(大場裕一・中部大准教授提供)

 ホタルは1億年以上前に起きた遺伝子の複写ミスと変異によって美しく光る能力を手に入れたことを、基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)と中部大などの研究チームがゲノム(全遺伝情報)の解読で突き止めた。

 ホタルは腹部の器官にある発光物質に、化学反応を促進する酵素のルシフェラーゼが作用することで光るが、ルシフェラーゼをどのように獲得したのかは不明だった。

 チームは日本のヘイケボタルと米国のホタルのゲノムを解読。それぞれ約1万5千個の遺伝子を特定し、詳しく調べた。

 その結果、大半の生物が持つ脂肪酸を他の物質に作り替える遺伝子が、細胞分裂の際に通常の一度ではなく、何度も繰り返し複写された痕跡を両種で確認。そのうちの一つの遺伝子が、うまく複写できず変異し、ルシフェラーゼを作る遺伝子に進化したと分かった。

 この現象は、両種が約1億500万年前に分岐する前の共通祖先の段階で起きたらしい。

 ホタルの発光の仕組みは遺伝子の働きを光で調べる医学研究などに応用されている。今回の成果で理解が進めば、手法の改良に役立つという。(伊藤壽一郎)

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