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薬価毎年下げ、後発薬などに限定 捻出財源は医薬技術開発へ

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薬価毎年下げ、後発薬などに限定 捻出財源は医薬技術開発へ

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 薬の公定価格(薬価)を毎年改定する政府方針について、2年に1度実施している本格改定の間の年は一部改定にとどめるため、中間年に値下げとなる薬はジェネリック医薬品(後発薬)など少数に限定されることが18日、分かった。毎年改定が医療費全体の抑制につながることを警戒する医療界に配慮し、一部改定で捻出される財源は主に薬や医療機器の技術革新に充当する方向だ。

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 政府は薬価の毎年改定ルールを盛り込んだ抜本改革の基本方針案を、20日の菅義偉官房長官や塩崎恭久厚生労働相ら4閣僚による会合で決定し、21日の経済財政諮問会議に報告。薬価の一部改定は平成31年度から実施される見通しだ。

 公的保険で扱われる約2万品目の薬の市場実勢価格は販売競争などで薬価よりも安くなるのが一般的。現在、厚労省は原則2年に1度、全品目の実際の価格を調査し、薬価を引き下げて価格差を解消しているが、「2年に1度の改定では薬価が高止まりし、税金や保険料で賄う医療費や患者負担が増えている」といった指摘が根強いため、政府は今月7日の経済財政諮問会議で毎年改定を決めた。

 ただ、薬価が下がれば収入減につながる製薬業界などが「労力を考えると毎年調査は不可能」「企業の競争力を低下させる」と反発しており、抜本改革の基本方針案では、薬価の全品調査は毎年実施するとしたものの、本格改定の中間年の調査は大手卸売業者に対象を絞った上で、大幅に値下がりした品目のみ薬価を下げると明記。値下げとなる薬の具体的な選定基準は「来年中に結論を得る」としているが、薬価と市場実勢価格との差が大きい後発薬や「長期収載品」と呼ばれる特許切れ後も使われ続ける新薬などに限定する考えだ。

 このほか基本方針案では、がん治療薬オプジーボのように効能の追加などで販売量が急増した高額薬は、新薬が保険適用される年4回の機会に合わせて値下げを実施。薬価調査そのものの正確性や手法も検証し、来年中に結論を出す。

 さらに、画期的な新薬に手厚い薬価を付けている「新薬創出加算」の仕組みを抜本的に見直すのに合わせ、費用対効果を薬価に反映させる手法を本格的に導入。今後の検討課題としては、海外との価格差の是正策や薬価の算定過程の透明性向上、流通の効率化などを挙げている。

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