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【水平垂直】世界史A+日本史A=「歴史総合」 「世界の中の日本」重視

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世界史A+日本史A=「歴史総合」 「世界の中の日本」重視

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 次期学習指導要領で目玉となる「歴史総合」は、近現代史を扱う世界史Aと日本史Aを関連づけて学ぶ科目だ。設問に対し資料を考察しながら議論し答えを探る授業を想定するが、教員からは戸惑いの声も上がる。

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 現行の学習指導要領では世界史が必修、日本史と地理が選択必修のため、高校で日本史を学習しないまま卒業する生徒もいる。このため中教審ではグローバル社会を生きる日本人として、世界史と日本史をバランス良く学ぶ必要があると判断。特に知識の定着率が低い近現代史にしぼった歴史科目を重視した。

 歴史総合では、近代化▽大衆化▽グローバル化-の3つを切り口とし、例えば「欧米と日本の工業化の違いは何か?」「石油危機が世界にもたらした影響とは?」といった問いを立てて知識と流れを学習する。歴史総合の骨格づくりに関わった政策研究大学院大学の白石隆学長(国際関係論)は「歴史教育では個々の事件や事象よりも、『世界の中の日本』を意識して大まかな流れをつかむことが重要」と指摘する。

 学校現場では先取りしたようなケースもある。

 「日本が戦争を回避できる時点はあったのか?」「戦後のオリンピックと国際問題との関係は?」

 平成25年度から「歴史基礎」の実践に取り組む神戸大学付属中等教育学校での事例が今年1月の中教審で報告された。資料の読み取りやグループによる議論などを導入した授業について、生徒へのアンケートでは評価する声が多く、「受験用の知識習得にも役立った」との回答もあった。

 一方、東京都内の高校で日本史を教える女性教諭は「世界史との融合科目は理想的だが、世界史と日本史のどちらの先生が担当するのか不明」とし、授業態勢の在り方を不安視した。