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さよなら多摩動物公園の「ライオンバス」 3月末で休止 再開まで「少なくとも3年」

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さよなら多摩動物公園の「ライオンバス」 3月末で休止 再開まで「少なくとも3年」

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 世界初のサファリ展示として、約50年にわたり子供たちに親しまれてきた多摩動物公園(東京都日野市)の「ライオンバス」の運行が今月末で休止される。バスの発着場となっている建物の耐震工事に伴うもので再開時期は未定。都では「少なくとも3年程度かかるのではないか」としており、10日からファンに感謝する「さよならイベント」を行う。

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 ライオンバスは昭和39年に運行開始。初代園長が「より野生に近い形で動物を見てほしい」と車上から動物を間近で見るサファリパーク形式の展示を考案し、世界で初めて導入された。「ライオンが襲ってくるのでは」など当時は反対の声もあったが、ライオンの習性やバスの強度などを慎重に検討し、実施にこぎつけた。

 イスラム寺院を模した建物から出発し、11~13頭のライオンが展示されている約1ヘクタールのエリアを回る。バスに付けられた馬肉を食べるライオンを間近で見ることができるほか、ライオンの群れがバスを取り囲むこともあり、「百獣の王」の迫力を存分に楽める。

 1日の乗車人数は平均約1100人。運行開始後約50年間の累計は約2071万7千人(1月末現在)に上る。だが、バス乗り場の老朽化に伴う建て替えで、当面の休止が決まった。

 工事期間中も一部エリアを使ってライオンの展示は続けるが、展望デッキからの観覧となる。展示担当者は「ライオンが運動できるスペースが狭くなるので、けんかなどで群れの分裂を招かないよう、しっかりと見守らなくては」と話す。

 同園は10日から「さよならライオンバス また会う日まで」と題したイベントを実施。31日まで「ライオンバスの歴史」などのパネル展示を行うほか、22、24日には、正面広場にライオンバス1台を展示し、特殊な形状を近くで確認できるようにする。28~31日には先着3千人にライオンのぬいぐるみなどが当たるスクラッチくじを配布する。