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かかりつけ医・薬剤師を推進 中医協、診療報酬改定案を答申

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かかりつけ医・薬剤師を推進 中医協、診療報酬改定案を答申

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 厚生労働相の諮問機関・中央社会保険医療協議会(中医協)は10日、平成28年度の診療報酬改定案をまとめ、塩崎恭久厚労相に答申した。患者が住み慣れた地域で医療や介護が受けられる「地域包括ケア」を推進するため、日常的な診療や情報提供を行うかかりつけの医師、歯科医、薬剤師への報酬を手厚くし、重症者向けの大病院との役割分担で医療費の抑制を狙う。

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 診療報酬は原則2年ごとに改定され、28年度は全体で0・84%の引き下げが決まっている。改定案は原則4月より実施される。

 患者の状態に応じて診療や指導を行うかかりつけ医の仕組みは前回の26年度の診療報酬改定で導入。今回は認知症や3歳未満の小児の患者を対象にしたかかりつけ医の報酬を新設した。

 複数の医療機関から処方されて薬を飲み残すケースがあり、患者の服薬管理をしたり、重複投薬を減らしたりするかかりつけ薬局・薬剤師の報酬も新たに設けた。かかりつけ業務を行わない薬局は調剤基本料を半分に減らされる。

 さらに、薬の過剰投与が指摘される病院前の「門前薬局」の在り方を見直し、かかりつけ薬局への移行を誘導。処方箋受け付けが月計4万回を超える大型薬局グループで、特定の病院への処方箋が95%を超えるなどの場合も調剤基本料を引き下げる。

 一方、重症者向けの大病院は救急医療や人材確保を念頭に報酬を引き上げ、高度医療に専念しやすくする。軽症の患者は身近な病院や診療所での受診を促し、紹介状なしで大病院に行く場合は、初診時に5千円以上(歯科は3千円以上)、再診時に2500円以上(同1500円以上)の追加負担を義務化する。大学病院などの「特定機能病院」と地域の核となる「地域医療支援病院」(ベッド数500床以上)の計約240施設が追加負担の対象となるが、救急車で運ばれた場合などやむを得ないケースは除く。

 このほか、病院の受け取る報酬が高い重症者向けの急性期病床は削減を目指して要件を厳格化し、医療費抑制につなげる。「地域包括ケア」を進めるため、在宅医療専門の診療所も解禁する。