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「御朱印ガール」が増殖中 パワーもらえる…

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東急ハンズ梅田店に設けられた御朱印帳の特設コーナー =大阪市北区 神社仏閣で参拝者向けに押印される「御朱印」。かつては年配者が各地を回って集めていたが、最近、30代、40代といった若い世代の女性、「御朱印ガール」が熱中している。パワースポットブームなどで神社などを訪れる女性が増えたのに伴い、御朱印人気が高まっているようだ。(佐々木詩)

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 ◆参拝記念で収集

 御朱印は元来、写経をし寺に納めた証しとして押印されたといわれる。現在は、神社仏閣で300円程度で押印してもらうこともでき、参拝記念として収集する人が多い。

 大阪市の会社員、森栄美子さん(46)は昨年から御朱印集めを始めた。「御朱印が増えていくのがうれしくて、いまでは旅行の目的が神社参拝ということが多くなりました」と話す。これまでに集めた御朱印は24。東京へ出張の際も、ハワイに旅行したときも持っていき、御朱印を集めたという。

 伊勢神宮にほど近い、三重県伊勢市の二見興玉(ふたみおきたま)神社。夫婦円満や良縁成就を求めて女性参拝者が集まる。お参りを終えた女性たちが向かうのが社務所。御朱印帳に押印してもらうためだ。同社権禰宜(ごんねぎ)の岡みどりさんは「昨年の伊勢神宮のご遷宮後、御朱印を求める女性が急に増えました。それが続いています」と話す。

 縁結びで有名な島根県出雲市の出雲大社でも、やはり御朱印ガールの姿が。同社によると以前から御朱印を求める若い女性はいたが、ここ数年のパワースポットブームや昨年の大遷宮でかなり増えており、ときには御朱印を授かる行列ができることもあるという。

 ◆かわいく華やか

 御朱印ブームにともない、御朱印帳も様変わりしている。

 伊勢神宮の鳥居前町、おかげ横丁内にある土産物店「神路屋(かみじや)」。手まりや花柄などの古典柄から、富士山や水玉模様など、華やかな御朱印帳約150種が並んでいる。おかげ横丁広報の三田絢子さんは「現在は店でも一番目立つところに置いています。かわいい、といって手に取られる方が多いですね」と話す。

 和文具店「東京鳩居堂」(東京都中央区)では、「集印帖」の名で販売している。越前和紙などを使った和柄が人気が高い。職人の手作りなので、数を確保することが難しく、「最近は売り切れてしまうこともよくあります」と同店。

 インターネット上にも御朱印帳専門サイトが登場。専門店「ホリーホック」では縁起物、動物柄、フルーツ柄など、約180種類を扱っている。サイトを運営する「チップスリーズ」(三重県松阪市)の新井麻由美さんによると顧客の中心は30~40代。だが昨年ぐらいからは、20代の若い女性からの注文も増えているという。

 「東急ハンズ梅田店」(大阪市北区)では、今年7月まで1種類のみの取り扱いだったが、問い合わせが多くなるなど関心の高まりを受け、特設コーナーを設置。現在は20種類ほどが並ぶ。同店で取り扱う御朱印帳はいずれも和紙を使っており、同店では「和紙の無形文化遺産登録でさらに関心が高まるのでは」と期待している。

 御朱印人気の高まりの一方で、忘れてはならないのは、御朱印はあくまで参拝した人に与えられるものだということ。二見興玉神社の岡さんによると、中にはお参りをせずにいきなり社務所で御朱印をもらって帰る人もいるという。「御朱印は参拝の記録として持ち帰っていただくもの。家に帰り、お参りしたことを思い返すのに使っていただきたい」と話している。

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